新生鈴鹿で新生フォーミュラ・ニッポン初開催!
異次元のハイスピードバトルが始まる

いよいよ新しい鈴鹿サーキットがオープンした。昨年9月から始まった大改修工事が完了。3階建てのピットビル、センターハウスが新築され、観客席も新たに巨大な屋根の付いたグランドスタンドが完成。観戦のための環境、快適性が大きく向上すると同時に、国際レーシングコースもランオフエリアが整備され、東コースは路面も新しく舗装された。これによって大きなラップタイムの向上が予想されているほどだ。
そうでなくても今年のフォーミュラ・ニッポンは、違うカテゴリーと錯覚しそうなほど大きな変貌を遂げた。マシン、エンジンとも一新され、さらにF1に近づいたのだ。トヨタ、ホンダの2社が供給するエンジンは、それまでのV型8気筒、3000ccから、同じV型8気筒ながら排気量は3400ccにアップされ、パワーは600馬力以上。F1にぐっと近づいたわけで、予選ではこれまでにないスピードでPP(ポール・ポジション)争いが展開されるのは確実。07年の最終戦で小暮卓史がマークした1分40秒510(平均時速207.99km)のコースレコードを誰が、どれだけ上回るのかが大きな見どころ。鈴鹿サーキットで初めて1分40秒の壁を破ったのは1989年のF1日本グランプリ。マクラーレン・ホンダの故A・セナが金曜日のフリー走行で1分39秒台に突入すると、翌日の公式予選で1分38秒041をたたき出したのだ。まさに新生フォーミュラ・ニッポンは過去F1しか経験したことのない未知のハイスピードワールドに突入する!!

王者松田か?最速男小暮か?それとも驚異の新鋭達か!?
新生鈴鹿初の栄冠を掴むのは誰だ!!

まだ開幕戦が終わったばかりだが、勢力図が書き換えられそうなほど、今年のフォーミュラ・ニッポンは大きな変動が起きている。まず開幕戦予選で初PPを奪ったのが参戦2年目の若手、平手晃平。これに続く2番手をゲットしたのが同じく2年目の伊沢拓也だった。決勝レースは3番手スタートのベテラン、B・トレルイエが制したものの、伊沢が自身初の表彰台となる2位。平手も3位に入った。さらには今年から参戦のルーキー塚越広大、大嶋和也が6位、7位に食い込む快走を見せた。
これに対して昨年、一昨年と2年連続チャンピオンに輝いた松田次生は予選8位、決勝は他車と接触してリタイア。フォーミュラ・ニッポン最速男の異名を取る小暮卓史も予選5位、決勝8位と精彩を欠いた。だが、今度はF1ドライバーでさえ手を焼くテクニカルコースが舞台だ。しかもSRS-F(鈴鹿サーキットレーシングスクール フォーミュラ)出身の松田にとっては最も得意とするホームコース。なにしろこれまで12回獲得した予選PPの内、実に7回が鈴鹿で獲得したもの。小暮も自身初めてのPP(05年)、初優勝(04年)とも鈴鹿で飾ったほどの得意コース。当然松田と同様予選PP、そして優勝を狙ってくる。驚異のルーキー、若手達との対決が見ものとなった。

ビカ・ビカ・ビカ!ドライバーの頭が点滅したら目を離すな!
豪快なパッシングシーンはもうすぐだ!

新生フォーミュラ・ニッポンはよりF1に近いフォルム、600馬力オーバーのパワーが大きな見どころだが、もうひとつこれまでにない試みと言えるのが「オーバーテイクシステム」だ。ステアリングに取り付けられたオーバーテイクボタンを押すと、約20秒間に渡って10,300に制限されていたエンジン回転数が10,700回転まで上昇し、そのパワーで前車を追い抜こうというものだ。ボタンを押すとドライバーのヘルメットがビカビカと光るように見える。実際にはドライバー後方のロールバーに取り付けられたランプが点滅し、ファンにその時を知らせてくれるわけだ。このオーバーテイクシステムは1レースで5回までしか使えない。5つあるライトがひとつずつ減って行くため、あと何回使えるか一目瞭然。いつ、どこでボタンを押すのか!?その結果は…?ハラハラ、ドキドキが最後まで続く。それが新生フォーミュラ・ニッポンだ。

全日本F3選手権第5戦、第6戦。
FCJ(フォーミュラチャレンジ・ジャパン)第3戦、第4戦。一挙開催

5月の鈴鹿サーキットはフォーミュラ祭り。フォーミュラ・ニッポンと同時に全日本F3選手権第5戦(16日決勝)、第6戦(17日決勝)が、F3を目指す精鋭たちが競うFCJ(フォーミュラチャレンジ・ジャパン)第3戦(16日決勝)、第4戦(17日決勝)が開催される。今季フォーミュラ・ニッポン参戦を決め、開幕戦で健闘した国本京佑は、2007年にFCJのチャンピオンを獲得すると翌年F3に参戦、3勝を記録しシリーズランキング2位に食い込むと、その後に行われたF3世界一決定戦、マカオGPで優勝を飾り、最短距離でフォーミュラ・ニッポンに上り詰めた。大嶋和也も07年の全日本F3チャンピオンからヨーロッパF3参戦を経てフォーミュラ・ニッポン参戦を手にしている。F3は参戦2年目の井口卓人が開幕2連勝、FCJは佐々木大樹、蒲生尚弥が星を分け合った。はたして誰が国本、大嶋に続くのだろうか?若き精鋭たちの走りに注目してほしい。

●鈴鹿F1日本グランプリ再開記念イベント

○ブリヂストン浜島氏トークショー
F1にタイヤを供給するブリヂストンのMS・MCタイヤ開発本部長 浜島裕英氏が、今年の鈴鹿F1を語る!
■日時: 5月17日(日)12:10~
■場所: 鈴鹿サーキットグランドスタンド手前イベント広場
「GPスクエア」内特設ステージ

○ヒストリックF1 デモンストレーション走行
■日時:5月17日(日)ピットウォーク時に開催(11:30~11:45予定)
■場所:鈴鹿サーキット国際レーシングコース 東コース
■走行マシン: 1976年 ロータス77(マリオ・アンドレッティ車)※1976年 F1世界選手権イン・ジャパン 優勝車
1976年 マーチ761(ロニー・ピーターソン車)
1989年 ロータス101(中嶋悟車)
1989年 ロータス101(ネルソン・ピケ車)
1991年 レイトンハウス911(イワン・カペリ車)

○ヒストリックF1 写真撮影
デモンストレーション走行に参加したヒストリックF1マシンが、走行終了後ホームストレートに並べられ、写真撮影をしていただけます。
■日時:5月17日(日)ピットウォーク時(ヒストリックF1 デモンストレーション走行終了後)
■場所:ホームストレート上
ピットウォークにご参加の方のみ、ホームストレート上にご入場いただけます。

○鈴鹿サーキットコレクションホール ~鈴鹿を走ったマシンたち~
新生鈴鹿サーキットのピットビル2階ホスピタリティラウンジで、Honda Collection Hallに保存されている往年の2輪、4輪マシンの展示を行います。

○展示予定マシン
4輪マシン
S800マーシャルカー
YAMATO 02FX(1975年)
ラルト ホンダ RH-6-81(1981年)
ホンダシティターボIIR(レース仕様車)(1983年)
マクラーレン ホンダMP4/5B(1990年)
マクラーレン ホンダMP4/6(1991年)
ティレルホンダ020(1991年)
JACCS CIVIC(1993年)
ホンダNSX(レース仕様車)(1996年)
ジョーダン Honda EJ12(2002年)

2輪マシン
ホンダRC145(1962年)
ホンダCB125S(1970年)
ホンダRCB1000(1977年)
ホンダNR500(1981年)
ホンダRVF750(1992年)
ホンダNSR250(1993年)
ホンダNSR500(1997年)
Honda VTR1000SPW(2003年)
Honda CB1300 SUPER FOUR(2004年)

■日時: 5月16日(土) 8:00~17:00
5月17日(日) 8:00~17:00

■場所:ピットビル2階 ホスピタリティラウンジ
※ホスピタリティラウンジパス、ホスピタリティテラスパスをお持ちの方のみご入場いただけます。

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