10月24日に決勝レースが行われる予定の韓国グランプリについて、鈴鹿でF1ドライバーたちが心配の声を上げている。ルノーのロバート・クビカは「異常な状況だと思う」としつつ、「韓国には行かなければいけないだろう」と開催されると予想した。
韓国国内からの報道によれば、すでにサーキットの建設は「98~99パーセント終わっている」という状況だと言うが、7日にスタートしたと言われる最終舗装は11日のFIA査察の前日、10日に終了すると言われている。これについては、舗装した路面が短期間に定着するのか、路面から油が浮いたりする状況になるのではないか等、さまざまな懸念の声も上がっている。
クビカは、鈴鹿サーキットで英autosport.comの取材に対して「これまでに一度もレースが行われたことがなく、レースができるかどうかも分からないサーキットに行かなければいけないということは異常な状況だと思うよ」と現在の韓国GPの状況についてコメントしている。
「当然主催者の苦労は分かるけれど、金曜日にサーキットを走ってみて、何か問題があった時はどう改善されるんだろうか? すごく奇妙な状況だと思うね。まぁ皆にとっても同じだと思うんだけど。もちろん、何も問題がないことを願っているよ。ただ、舗装が遅れている路面については、何か問題が出るだろうね」
クビカは、では韓国GPは開催できると思うか? という質問に対して「それについては専門家じゃないから分からないよ」と断りつつ、「最悪の状況に驚くよりも、すべてが完璧にできあがっていて驚かせて欲しいよね」と語る。
「F1がいろいろな国に行くことは良いことだと思うよ。その国に行くたびに、レースに加えていろいろなことがある。F1がレース開催の2週間前に中止の決定を下す余裕はないと思うから、韓国には行かなきゃいけないと思うよ。完璧ではなくてもね。そこでは、どんな状況だろうとベストを尽くさなきゃいけないんだ」
一方、GPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエイション)会長を務めるウイリアムズのルーベンス・バリチェロは、FIAの査察の結果を心配しているものの、もし査察が通りレースが開催されるならばサーキットは安全であると考えているようだ。
「FIAにより、管理は行き届いていると思うんだ。FIAが承認するなら、サーキットは安全だということだからね。たぶん、サーキットに向かうインフラやホテルなんかは良くないと思う。でも、FIAがOKというならば、ドライバーとしてそこでレースをするつもりだ」
タイトル争いで現在2番手につけるフェラーリのフェルナンド・アロンソは、もし韓国GPが中止となっても、タイトル争いに大きな影響は無いだろうと語る。
「個人的には、韓国に行ってレースをするつもりでいるよ」とアロンソ。「僕たちには他にニュースが無い。査察があることは知っているし、たぶん査察は通るんじゃないかと思うんだ。ただ正直、今年のポイントシステムなら1レースが無くなっても、今の僕たちのポジションなら大きな影響は無いと思う」
FIAのチャーリー・ホワイティングは、韓国GPの最終査察を、日本GPが終了した直後の10月11日に行うという。