F1第6戦モナコGPの決勝が24日、快晴のモンテカルロ市街地サーキットを舞台に行われ、ジェンソン・バトン(ブラウンGP)がトップチェッカーを受け伝統のモナコ初優勝を飾った。2位はルーベンス・バリチェロでブラウン勢がワンツーフィニッシュを達成、3位にはフェラーリのキミ・ライコネンが入った。トヨタはティモ・グロックが10位、ヤルノ・トゥルーリは13位。一方、ウイリアムズの中嶋一貴はリタイアに終わっている。

 天候に恵まれた今年のモナコは決勝日も晴れ。気温25度、路面温度は42度でレースは絶好のコンディションでスタートを迎えた。土曜日の予選後、マクラーレンのルイス・ハミルトンはギヤボックスの交換を行ったためグリッド最後尾にまわり、トヨタのティモ・グロックはピットレーンスタートを選択している。

 ブラウン、フェラーリの最前列対決が注目されたスタートではPPのバトンが1コーナーを奪い、一方のライコネンは若干スタートが鈍って3番手スタートのバリチェロに先行を許してしまう。セバスチャン・ベッテル(レッドブル)が4番手となり、フェリペ・マッサ(フェラーリ)、ニコ・ロズベルグ(ウイリアムズ)と続いていった。

 レース序盤は、柔らかい方のタイヤを履くブラウンの2台がリードし、3番手のライコネンが必死についていく展開となる。4番手のベッテルは5周目前後からペースが極端に落ち、10周目にはロズベルグとマッサに抜かれて、その後ピットへ。出直しを図ったが15周目に単独のクラッシュを喫して早々と戦列を去ることとなった。

 先頭を行くバトンは順調にレースをリード。ただ2番手バリチェロは10周を過ぎたあたりからペースが落ち始め、あっという間に後方のライコネンに迫られる。しばらく2台は攻防を続けたが、ライコネンが16周目にピットインに動くとバリチェロも翌周にすかさずピットへ。ここでバリチェロは素早いピット作業でなんとかライコネンの先行を防ぐことに成功した。

 上位陣が1回目のピット作業を済ませると、順位はバトン、バリチェロ、ライコネン、マッサ、マーク・ウエーバー(レッドブル)、ロズベルグのトップ6に。固い方のソフトタイヤに履き替えた2番手バリチェロはこれでペースを取り戻し、その後は3番手ライコネンを3秒ほど後方におきながら安定したレースを展開、約15秒先を行く先頭のバトンとともにワンツー態勢でレースを進めていくこととなる。

 上位の争いはしばらく膠着状態となりレースはそのまま40周を消化、上位陣がようやく2回目のピット作業をスタートさせたのは50周目のバリチェロからとなった。ブラウン勢はその翌周にバトンを入れワンツー態勢を整える。対して3番手ライコネンは53周目にピットイン、バリチェロとの2番手争いに注目が集まったが、結局順位は変わらず、ブラウンGPがワンツー態勢をキープし終盤へと進むこととなった。

 レースリーダーのバトンはその後も安定した走りを見せ、バリチェロを従えレースをフィニッシュ。うれしいモナコ初優勝を飾り、チームも伝統の一戦をワンツーで締めくくった。ライコネンはスタートでの遅れが悔やまれたが、それでも3位に入る健闘を見せ今年初めての表彰台では笑顔を見せた。4位はマッサ、5位ウエーバー、6位ロズベルグ、7位アロンソ、トロロッソのセバスチャン・ブルデーは8位に入り開幕戦以来のポイントを獲得した。ウイリアムズの中嶋一貴は10位走行中のファイナルラップにクラッシュを喫し、完走扱いの15位に終わっている。

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