テストの概要:
・各チームは、マシンあたり年間100セットのタイヤをテストで使用することができます。各チームは、異なるコンパウンドの新品と中古を使用して、意図的に早く摩耗するピレリの最新型タイヤとチームの新型マシンとの相互作用に関する初期データを収集するための作業に集中しました。ピレリは、マシンあたり合計35セット(ピレリにより20セット、チームにより15セットを選択)のタイヤをテストに持ち込みました。
・テスト期間中の気温と路面温度は冷涼で、大半が平均気温15°C前後というグレイニングが発生しやすい状況でした。グレイニングは、タイヤが温まっていない状態でスライドする時に発生し、路面との摩擦が波状の摩耗パターンを生成します。大半のケースが、時として気温が5°C以下まで低下するような寒い午前中に見られ、粗い路面によってさらに拍車がかかりました。
・ヘレスのコンディションとコースレイアウトは、シーズン中には例を見ないものであるため、今回のコンパウンド間の性能差がシーズン中も同様になることはないと見込まれます。
テストの概要補足:
・最多ラップ上位:グティエレス-252周、ディ・レスタ-240周、マッサ–227周
・1日に700kmを走行したチームも見られました。これは、グランプリ2回分の距離になります。
・4日間を通じてドライコンディションだったため、インターミディエイトとウェットタイヤによるラップタイムは記録されませんでした。
・マシンとタイヤの評価とともに、各チームはピットストップ練習も行いました。
・昨年のシルバーに代るオレンジのマーキングによるハードタイヤが初登場しました。
・低速コーナーが存在するヘレスのテクニカルなレイアウトは、トラクションに関して特にリアタイヤに大きな負荷を課します。
・ヘレスの路面のマクロ粒度の高さは、アスファルト中のビチューメンが不足しているためで、それが粗い路面を形成しています。
テストの数値:
ヘレスに持ち込まれたタイヤセット数:385セット(=1540本のタイヤ)
・スーパーソフト:7セット
・ソフト:49セット
・ミディアム:157セット
・ハード:95セット
・インターミディエイト:42セット
・ウェット:35セット
使用されたタイヤセット数:251セット
・スーパーソフト:3セット
・ソフト:33セット
・ミディアム:137セット
・ハード:74セット
・インターミディエイト:3セット
・ウェット:1セット
最多周回数:
・ハード:20周
・ミディアム:24周
・ソフト:12周
・スーパーソフト:8周
・インターミディエイト:3周
・ウェット:1周
4日間を通じての最高/最低気温:22°C(day1)/3°C(day3)
4日間を通じての最高/最低路面温度:28°C(day1)/5°C(day3)
テストでのラップタイム上位:
Day1
1. ジェンソン・バトン(マクラーレン) 1分18秒861 ハード新品
2. マーク・ウェバー(レッドブル) 1分19秒709 ミディアム新品
3. ロマン・グロージャン(ロータス) 1分19秒796 ハード新品
Day2
1. ロマン・グロージャン(ロータス) 1分18秒218 ソフト新品
2. ポール・ディ・レスタ(フォース・インディア) 1分19秒003 ソフト新品
3. ダニエル・リカルド(トロ・ロッソ) 1分19秒134 ミディアム新品
Day3
1. フェリペ・マッサ(フェラーリ) 1分17秒879 ソフト新品
2. ニコ・ロズベルグ(メルセデス) 1分18秒766 ミディアム新品
3. セバスチャン・ベッテル(レッドブル) 1分19秒052 ミディアム新品
Day4
1. キミ・ライコネン(ロータス) 1分18秒148 ソフト新品
2. ジュール・ビアンキ(フォース・インディア) 1分18秒175 ソフト新品
3. セバスチャン・ベッテル(レッドブル) 1分18秒565 ハード新品