ポルシェはデトロイト・モーターショーで、ワールドプレミアとなるスタディモデル、918 RSR ハイブリッドを公開した。特定のカテゴリーへの参戦を目的としたレーシングカーでは無いが、ポルシェが2010年に投入したハイブリッドモデル、911 GT3Rハイブリッドのテクノロジーが投入されている。
この918 RSRは、すでに公開されたモデル、918スパイダーの“モータースポーツモデル”であるクーペバージョンに、911 GT3Rで培われたウイリアムズ製フライホイール・ハイブリッドを搭載したもの。CFRP製モノコックにポルシェRSスパイダー譲りのV8エンジンを搭載し、563馬力を発生。左右フロントホイール上に設置された2基のモーターからの出力を加え、最大で767馬力を誇るという。
また、“形態は機能に従う”というポストモダニズムの理念の下、かつてル・マンを戦ったポルシェ908や917を彷彿とさせるラムエアインテークチューブ間のファンなど、レーシーなフォルムを実現。中央のオレンジのラインはポルシェのハイブリッドモデルを象徴しているという。
918 RSRはどこかのカテゴリーに属するレーシングカーとは記されておらず、また具体的な挑戦するべきレース名も挙げられていない。実際、どのGTカテゴリーのマシンとも似ないイメージだが、1971年にポルシェ917がル・マン24時間総走行距離5335.313kmという記録を達成した際のゼッケン「22」をつけるなど、レーシングカーを意識したデザインが為されているほか、ポルシェのファクトリードライバーであるマルク・リエブ、ヴァルター・ロールという名がマシンに記されている。
果たしてポルシェの目指すところはどこなのか!? この918 RSRは何らかのレースに投入されるのだろうか? 期待が高まるところだ。