LEXUS Team LeMans ENEOS
SUPER GT RACE REPORT

Round2-FUJI
1LAP=4.563km(Race:66LAPS) 300kmRACE
DRIVER:伊藤大輔/大嶋和也

■5番手スタートから、大荒れのレースで2位表彰台獲得!

 3月11日に起きた東日本大震災の影響を受け、当初予定されていた開幕戦が延期となり、事実上の開幕戦となった第2戦が富士スピードウェイ(静岡県)で開催された。今シーズンは、ドライバーに4年目となる伊藤大輔、そして新たに大嶋和也が加わった。そして車名をENEOS SUSTINA SC430として、スタートを切った。

 4月30日(土)の午後行われた予選一回目、まずは13:15から25分間で300クラスとの混走が行われ、最初に伊藤が出走し、基準タイムをクリアすると大嶋に交代。大嶋は13:50から10分間で行われた500クラス専有時間の最後のアタックで、1'33.966のタイムで7番手となり、上位10台が入手できるスーパーラップへの出場権を手にした。時間が経つうちに気温が下がっていく中、500クラスのスーパーラップは15:33にスタート。一回目の順位の逆順での出走となるため、ENEOS SUSTINA SC430は4番目に出走。アタックドライバーを務めた大嶋は渾身のアタックを行い、5番手を獲得。これが決勝グリッドに決定した。

 5月1日(日)は朝から雨が降り、決勝レース開始によりマシンがコースインしようという頃にさらに雨脚が強まったため、深溝のレインタイヤをチョイスして、大嶋がスタートを務めた。強い雨のためセーフティーカー先導でレースがスタートし、5周を終えたのち実際のレースは6周目よりスタートした。雨によって順位を下げるマシンを横目に、大嶋はオープニングラップで2つポジションを上げ、1周を終えて3番手に。20周を過ぎて、アクシデントによりトップ走行中のマシンが順位を落とすと、大嶋は2番手に浮上。雨は変わらず降り続き、路面温度は低くなる一方という状況から、チームはタイヤ無交換作戦で行くことを決め、43周を終えて大嶋がピットインすると、給油を終えてタイヤはそのままの状態で伊藤がコースへ。トップのマシンも同様にタイヤ無交換作戦を取ったため、ピット作業による2台の差は縮まらず、伊藤は2番手をキープ。伊藤はその後53周、54周と一周につき4秒~5秒ずつトップとの差を縮め、ついにはその差3秒というところまで追い上げたものの、コース上では雨量が増したことによるアクシデントが相次いだため、レースは60周を終えて赤旗中断、59周終了時点での順位がレース結果となった。LEXUS TEAM LeMans ENEOSは2位表彰台を獲得、このレースにより15ポイントを獲得した。

⇒黒澤琢弥監督のコメント:
「予選では考え得る最高のセッティングを施し、大嶋がきっちりと良い走りをしてくれたのですが、ヨコハマ、ミシュラン勢が翌日の雨を見越して柔らかめのタイヤで勝負してきたので、逆立ちしても今回のポールは無理だっただろうと。決勝は予報通り雨になったので、朝のフリー走行からしっかりと車のバランスを取って、ウェットでのレースに備えました。スタート直前に雨が増し、深溝タイヤでスタートすることになり、大嶋にはしっかりとタイヤライフを管理しながら前半戦ってもらい、大輔にはタイヤ無交換で暖まったタイヤで後半勝負してもらう、という作戦を取りました。トップの23号車も同じくタイヤ無交換で、大輔もリスクが高い中一生懸命追い上げてくれましたが、最後まで戦えなかったのは残念です。次はもっと良い車を作って、岡山で優勝を狙えるよう頑張ります。」

⇒伊藤大輔のコメント:
「2位という結果は正直悔しいですが、荒れた展開のレースで表彰台を獲得して今シーズンをスタートできたのは良かったと思います。これはチーム全員がそれぞれに良い仕事をした結果だと思いますが、特に大嶋選手には前半の長いスティントを任せることになり、彼の頑張りを見て自分も後半のスティントを戦う勇気をもらいました。終盤トップに追いついた時には、抜けるかなと思っていたんですが、途中でレースが中断してしまったことは、コース上の状況がレーシングカーが走行できるような状況ではなかったということを考えると、仕方ない事です。天候の悪い中で応援して下さったスポンサー、ファンの方々、本当にありがとうございました。また次は優勝狙って頑張ります。」

⇒大嶋和也のコメント:
「予選からポールを取るつもりで気合を入れて挑みました。他タイヤメーカーの速さは予想以上で、予選は5番手でしたが、自分の持てる力を全て出し切った結果だったので、そこから気持ちを切り替えて決勝に臨みました。チームルマンへ移籍後初のレースで、その上不安定なコンディションということもあって、レース前には緊張しました。でもスタートする前に、大輔さんが『ピットまでクルマを持って帰ってさえくれれば後は何とかするから、落ち着いて行け!』と言葉を掛けてくれたことで、落ち着いてスタートできました。レース前半は思うようにペースが上げられなかったものの、途中からコンディションもクルマに合ってきて、良いペースをキープしつつ、ポジションも2番手キープでピットに戻ることができました。大輔さんに交代した後も、ドキドキしながら展開を見守っていましたが、あの状況で無事最後まで走ってくれたことには、さすが大輔さん!と言いたいところです。今年のスタートとしては上出来のレースだったと思います。このレース結果で次戦はウェイトを積むことになるのですが、たとえ状況は厳しくても狙うのはもちろん優勝です!」

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