30日、富士スピードウェイで行われたフォーミュラ・ニッポンのルーキーオーディションの傍ら、トヨタエンジン搭載車のテストを行った伊藤大輔は1日をトラブルフリーで走行。富士のセッティングとは異なる仕様でタイムこそ出なかったが、メニューをやり遂げたことに満足しているという。

 9月に鈴鹿サーキットで行われたエンジンテストでひさびさにフォーミュラ・ニッポンマシンのコクピットに座り、パワステユニットのテストを行った伊藤だが、この日はトヨタエンジンのテストをメインメニューとして、空力、そしてギヤレシオもハイダウンフォース仕様のまま富士を走行。ストレートでは他のルーキードライバーのマシンが快音を響かせるのに対して、リミッターが当たる音を響かせての走行となった。

「データを取る上で、レースするのもどちらかというとハイダウンフォースの方が多いので、ああいう仕様で走りました。午前中はウエットからどんどん乾いていく状態だったので、ハイダウンフォースでも滑りやすかったです。パワステはウエットでも特に変わりませんでしたね。ただ、今回は基本はエンジンのテストなんで、ピットインするたびにいろいろなマップを試して、データを取って……というのを絶えず繰り返していました」とこの日の走行を振り返る伊藤。

 午後も黙々とメニューをこなしたが、セッション終盤には2セット持ち込まれたニュータイヤをトライ。ここで伊藤はストレートでオーバーテイクシステムを作動させ、ランプを点滅させながら走行を続けた。

「せっかくニュータイヤがあるのに、リミッター当たりっぱなしはもったいないだろうということで、オーバーテイクボタンを押してリミッターに当たらないようにしたんですけど、結局あれだけウイング立てていたので空気の壁になってしまって。『気持ち伸びたかな……?』程度の感じでした(笑)」

 とは言え、「鈴鹿とはまた違ったテストだったし、こういうハイダウンフォース仕様で富士を走ることはGTでもあまりない。100Rとかも踏んでいけるし、楽しむことはできましたね」とひさびさのフォーミュラを楽しんだ様子だ。

 結局この日はタイムこそルーキードライバーたちの下になったが、淡々とメニューをこなした伊藤はマシンを降りて笑顔。「1日エンジンに大きなトラブルもなく、ウエットということもありましたが順調にメニューをこなせて、トヨタとしても今年ホンダにやられてしまった手前、なんとかしたいという思いがあってのテストだと思うし、それだけにちゃんとメニューをこなせて良かったです」と伊藤はトラブルフリーでトヨタエンジンのテストを完遂できたことに満足していた様子だった。

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