モータースポーツの関連商品を数多く取り扱っている代官山蔦屋書店に、1966年~83年のフェラーリのレース史や、マクラーレンの歴史を振り返った写真集など計6点が新たに入荷した。
今回入荷したのは、F1のほかル・マン24時間耐久レースなど、66年~83年のフェラーリのレース史を様々な写真とともに振り返る『Ferrari Racecars 1966-1983』をはじめ、マクラーレンの創設メンバーである著者タイラー・アレクサンダーから見たマクラーレンの歴史を収めた写真集『McLAREN FROM THE INSIDE』、60年代の名ドライバーたちを収録した写真集『Pilotes des Sixties』では、ジム・クラークやジャック・ブラバム、ジョン・サーティース、グラハム・ヒルらのチャンピオンのほか、戴冠こそなかったもののファンを魅了したドライバーたちがセレクトされ、名称順に紹介されている。
ほかにも、ガルフレーシングの黄金時代を支えたエンジニアの自叙伝『Racing In The Rain』と、ベル・ミレティッチとパーネリー・ジョーンズの出会いによって始まったレース活動のなかで生み出されたマシン18台が収録された写真集『The Cars of VEL MILETICH and PARNELLI JONES』、そして今年のダカール・ラリーを大判の写真を用いて迫力満点で収録している公式年鑑『Dakar:Peru-Argentina-Chile Official Book』の計6点が入荷し、販売が開始されている。
●Ferrari Racecars 1966-1983
フェラーリのレース史
ソフトカバー/H230×W225/カラー・モノクロ/124p/英語 ¥4,830(税込)
フェラーリスポーツカーレースとF1第2黄金期
長きに渡るフェラーリのレース活動の中で1966年~1983年を特集した1冊です。スポーツカーレースでの活躍とF1での第2期黄金期からの長きにわたる低迷期へと移り変わる時代の数々の場面を初見の写真で収めています。例えば、1966年のル・マンでの330P4、ニュルブルクリンクでのクラッシュしたN・ラウダのマシン、フロントウィングがもがれていても走り続けるJ・ヴィルヌーヴなどのその時代を象徴するシーンなどを掲載しています。ご覧になれば、必ずや新鮮な驚きと感動をもたらす事でしょう。
●McLAREN FROM THE INSIDE
マクラーレンから見たモータースポーツ
ハードカバー/H285×W285/モノクロ・カラー/144p/英語 ¥5,880(税込)
ヤング・ワイズマン達の時代
本書は、マクラーレン創設メンバーである著者から見たマクラーレンチーム進化の歴史と、モーターレーシングを彩った人々の姿を克明に捉えた歴史的写真集。著者のT・アレクサンダーは60年代半ば、B・マクラーレンの多彩な才能に惹かれ参加して以来、T・メイヤー体制の終焉と共に離れるもの、再びマネージャを務めるなど永年に渡りマクラーレンチームを支え続けました。収録された著者撮影写真125枚のうち、115枚がモノクロですが、マクラーレンのみなず、モータースポーツを愛したすべての関係者の姿を、紙面一杯の写真の中に、豊かな表情として写し取ることに成功しています。その視線は暖かくいずれも敬愛と忠誠の精神に満ち溢れており、モータースポーツを深く愛する方であれば、どなたにでも自信を持ってお勧めできる秀作になっています。出版元のDAVID BULL社はCAN-AM CARS IN DETAILやFangio&Mercedes-Benzなど、いずれの作品も誠実で質の高い内容を誇り、本作においても違わず、踏み誤ることがありません。
●Pilotes des Sixties
60年代名ドライバー写真集
ハードカバー/H216×W298/カラー・モノクロ/192p/仏語 ¥5,985(税込)
名ドライバー名シーン写真集
1960年代に活躍した名ドライバー達、21名の輝きの瞬間を捉えた記録写真集。J・クラークやJ・サーティーズ、G・ヒルといったチャンピオンドライバーのほか、F・セベールやJ・シファートなど、道半ばで倒れたが魅力的だったドライバーを選び名称順に同列に紹介している。肌理の荒い写真が垣間見られるもの目新しいシーンを配慮して構成されており、J・ブラバムの親子ショットや幼いD・ヒルを取り囲んだS・モスらグレートドライバー達の微笑ましいショット、250LM-NARTでルマン優勝したJ・リントの若き姿やサイドバイサイドでオールージュに進入するJ・シファートとP・ロドリゲスの一瞬など、マニアにも見応えある内容になっている。
●Racing In The Rain
名エンジニアの自叙伝
ソフトカバー/H230×W210/カラー・モノクロ/415p/英語 ¥4,620(税込)
ガルフファンだけでなくスポーツカーレースファンもお薦め
ガルフレーシングの黄金時代を支えたJ・ホースマンの自叙伝です。彼が如何にモータースポーツに興味を持ち、ガルフレーシングに参画し、過ごしていったかを彼自身の言葉で詳細に述べています。また各所に、P・ロドリゲスのピットでリラックスしている姿やD・ベルとJ・イクスがマシン上で祝福している姿などホースマンが所有している貴重な写真が多く掲載されており、語られる言葉と共に、ガルフファンのみならず、スポーツカーレースファンにとって貴重な資料といえます。ページの多くが文章で構成されており、英語読解力がないと理解は難しい本です。ですが、それでもその当時を知るには重要な一冊です。
●The Cars of VEL MILETICH and PARNELLI JONES
ヴェル-パーネリ・ジョーンズ レーシングカー写真集
ハードカバー/H235×W350/カラー・モノクロ/214p/英語 ¥9,870(税込)
アメリカンレーサーの魅力に痺れる写真集
1950年代半ば、世界レベルのレーシングカーチーム所有を夢見たV・ミレティッチと運転技術を研鑽していたP・ジョーンズの地元同士の出会いから始まったモータースポーツ活動は、インディカーを中心としてドラッグレーサー、オープンホィールのダートカーなど、アメリカンレースの世界に繁栄の時を刻みました。それら栄光のマシン18台が、透明感あふれるライティングと陰影により細部も艶めかしく、本書の中で立体的に浮かび上がります。インディアナポリス博物館所蔵のマシンコンディションは今にも走り出しそうに素晴らしく、'ならでは'のマッシブな迫力を満喫することが出来るでしょう。それらの中にはジョーンズ本人がドライブした63年優勝車のほか、歴史上有名なロータスの4輪駆動ガスタービンレーサーやM・アンドレッティがドライブしたF1マシンなどが含まれます。ヴェル・パーネリ・ジョーンズ(VPJ)チームの活躍の秘密にエンジンビルダーやタイヤメーカーとの強い繋がりが在ったことが知られますが、道筋に'Chickie'平島と呼ばれた日系人メカニックの活躍が有ったことも語られるなど、読み物としても魅力的で、作品の質を高めている点が見逃せません。
●Dakar:Peru-Argentina-Chile Official Book
ダカールラリー2013年鑑
ソフトカバー/H235×W295/カラー/168p/英語・仏語・西語併記 ¥9,870(税込)
大自然とド迫力マシンのコントラストが美しい、ダカール唯一の公式年鑑
ダカールラリーファンにはおなじみとなった年鑑。掲載されている写真のほとんとが大判の写真で、見ているだけで現地の迫力が十分にが伝わってきます。砂煙を巻き上げて走るマシン、山岳をバックに劇走するマシン、迫力あるクラッシュシーン、河に飲み込まれるマシンやテントを張り休息をとるスタッフとドライバーの表情には癒されて、最後の表彰台のシーンでの笑顔には感動すら覚えます。巻末にはリザルト、ドライバー、コース図が掲載されており、資料としても十分に価値がある一冊といえます。