21日、全日本選手権フォーミュラ・ニッポンやスーパーGT500クラスで活躍する山本尚貴が、自身初の主催イベントとして『第1回ナオキッズカート』を開催。子どもたちにカートの楽しさを伝えた。
この『ナオキッズカート』は、山本にとってレースの原点とも言える鬼怒川のグランデイソーラで開催されたもので、初めてカートに乗る子どもたちを対象に、「漠然とカート教室をするのではなく、学校では学べない素晴らしい体験や経験をしてほしい。ただうまく、速く走ることではなく、子どもたちが操ることの楽しさや、目標に向けて頑張ることの大切さを感じ取ってほしい」という主旨のカート教室だ。
そんな『ナオキッズカート』は21日にイベント当日を迎えた。山本は、まずは定員10名ちょうど集まった子どもたちを前に挨拶。下は5歳、上は10歳という子どもたちが集まったが、速く走ることではなく、「楽しく走ること」、「最後にひとりで走れるようになること」、そして「ルールや約束を守り、しっかりと挨拶すること」を伝えた。
続いて、カートの乗り方や降り方、エンジンに触らない……などの注意事項を山本自ら説明。エンジンをかけていない状態でハンドル、アクセル、ブレーキの操作を練習し、続いてエンジンをかけ、後輪を浮かせた状態で同様に練習するなど、少しずつカートに慣れていくことに。
期待と不安が入り交じる表情の子どもたちだが、安全を考慮し、大人用のカートをロープで繋いでコースイン。「イベント中、何人かロープを外してひとりで走れる子が出てきてくれたら嬉しいな……」と思っていたという山本だが、終わってみれば全員がひとりで走れるように。山本、そしてスタッフにとって嬉しい瞬間になったという。
イベント中、カートの乗降時に「お願いします」「ありがとうございました」と挨拶もできるようになってきた子どもたちが走行を終えると、“山本先生”が最後にレーシングカートでプロの技を披露。子どもたち、そして集まった父兄も楽しんだという。
「自身初主催となるイベントで、期待と不安が入り混じる中行われた『ナオキッズカート』でしたが、無事に終わってホッとしています」とイベントを終えた山本。
「子どもたちもはじめは緊張でいっぱいの顔をしていましたが、だんだんとその表情が緩みだし、次第に目をキラキラさせながら楽しそうにカートに乗っていました。その姿を見たら胸が熱くなるものがありました。今回の経験を日常生活にも役立てて欲しいですね。イベントをやってよかったです」
最後には修了書と参加証、そして協賛した各社からのプレゼントを渡し、笑顔で写真に収まった山本と子どもたち。イベント後、グランデイソーラは一般営業となったが、参加した子どもたちの多くが引き続きカートを楽しんでいたという。山本にとっても刺激を受けるイベントとなったようだ。