2005年、2007年にプロダクションカー世界ラリー選手権で世界チャンピオンとなった新井敏弘が、10月21日〜23日に行われる、WTCC世界ツーリングカー選手権鈴鹿ラウンドにスポット参戦することになった。
ラリー界でこれまでスバル・インプレッサをドライブし数多くの栄光を勝ちとってきた新井が、今度はツーリングカーレースの最高峰に挑戦することになった。新井が鈴鹿サーキット東コースで行われるWTCC日本ラウンドに、スポット参戦することが正式に決まったのだ。
新井は鈴鹿で、今季すでに圧倒的な強さでマニュファクチャラータイトルを決めたRMLのシボレー・クルーズの4台目をドライブすることになる。すでに新井はイギリスに渡り、RMLのファクトリー近くにあるペンブレーでクルーズをテストドライブ。ロバート・ハフの助言をもらいながら、200km以上をドライブ。クルーズの感触をつかんだという。
今回の鈴鹿戦に向けた目標を「まずは完走。その上でレース1よりレース2をいい結果で終えたい」という新井。これまでサーキットレースの経験はスーパー耐久であるものの、激しいバトルが展開されるようなスプリントレースの経験は無い。
「ラリーの世界は基本的に1台で走るので競り合いはないし、スーパー耐久でもマシンの速度差が大きいので、今回のようなスプリントレースの経験はないけど、なんとかなると思う」
「WTCCのマシンは、タイヤの大きさや1.6リッターターボエンジンということもあり、スーパー耐久よりも、ターマックラリーでのラリーカーに感触が近い」という新井。鈴鹿戦では元F1ドライバーやアイスレース出身者などさまざまなドライバーが集うことになるが、ラリー界の“大物”はどんな走りをみせるだろうか……? WTCC日本ラウンドには、新井のほかレギュラー参戦する谷口行規、そしてまだ発表はされていないが、他にもゲスト参戦が交渉中の様子。盛り上がりは必至だ。