レッドブルのオーナーであるディートリッヒ・マテシッツは、チームが初回テストでライバルたちから大きく出遅れたのは、パワーユニットに問題があったからであり、レッドブルの主要スタッフが他チームに移籍したことの影響ではないと語った。
ヘレスで行われた今年初のF1合同テストで、レッドブルは4日間合計で21周しか走行できず、周回数では全チームの中で最も少なく、タイムも下位に沈んだ。
初日にマシンの組立においてミスを犯した他、ルノーのパワーユニット自体とRB10へのパッケージングに関する問題が発生、レッドブルは4日間にわたり満足に走行することができなかった。
昨年、レッドブルのエアロダイナミクス責任者のピーター・プロドロモウはマクラーレンに移籍することを決め、ビークル・ダイナミクス責任者のマーク・エリスとシミュレーションエンジニアのジャイルズ・ウッドはメルセデスへと移籍するためにチームを離れた。しかしマテシッツはスタッフの流出が不調につながっているわけではないと述べた。
「現在の問題はエンジンサイドから生じたものであり、我々のチームから生じたものではない」とマテシッツ。
「チームは今も必要なハイレベルのノウハウを持っている」
「こういった初期トラブルが発生するのはそれほど意外なことではない」
「初回テストで苦労することは予想していた。これからバーレーンでのテストに向けて問題を解決しなければならない」
マテシッツは、チーフテクニカルオフィサーのエイドリアン・ニューエイは「RB10は最先端なだけでなくそれ以上のマシンである」と断言したとして、まだ心配してはいないと語った。
「真実が明らかになるのは、メルボルンのグリッドについた時だ」とマテシッツ。
「問題を解決し、用意を整えられるかどうかは、我々とルノーにかかっている」
「まだ心配しなければならない理由はない」
マテシッツは、もしレッドブルがシーズン序盤に不調だったとしても、選手権を制するチャンスは十分にあると考えている。
「シーズン序盤で出遅れたからといって、その時点でタイトルを失ったことにはならない」
「序盤数戦で失敗しても、その後にチャンスがある」