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F1ニュース

投稿日: 2009.07.13 00:00
更新日: 2018.02.15 14:04

【トヨタF1】F1第9戦ドイツGP決勝 T.グロックが追い上げたが惜しくも入賞を逃す


F1第9戦ドイツGP決勝
T.グロックが追い上げたが惜しくも入賞を逃す

2009年7月12日(日)ドイツ/ニュルブルクリンク

パナソニック・トヨタ・レーシングは12日、ニュルブルクリンクでドイツGPの決勝を行った。トヨタのTF109は2台ともポイントを逃し、11日の予選に引き続き、残念な結果になった。天候に影響された予選の翌日の決勝だけに、難しいレース運びが予想され、チームは変わりやすい天候を念頭に戦略を練った。

ヤルノ・トゥルーリ、そして、ピットスタートの戦略をとったティモ・グロックとも、燃料を多く積み、ブリヂストンのスーパーソフトタイヤを履き、走り出した。トゥルーリは最初の1周目で果敢に攻めたが、他のクルマに追突されたため、ピットに入ることを余儀なくされ、2周目からは新しいフロントウィングで走行した。トゥルーリが再び、トラックに戻った時は19位。渋滞に巻き込まれ、レースが3分の1進んだ21周目のピットストップでミディアムタイヤに替えるまで、トップ6に入る速さのペースを刻んだ。

全車中、唯一ワンストップ作戦をとったグロックのクルマ。多めの燃料で、激しく追い上げ、距離の半分を迎える頃には、トップ10まで上がった。グロックの1回目のピットストップは、どのクルマよりも遅い37周目。ミディアムタイヤに替え、ポイント圏内入りを狙い続けた。直前を行く8位のクルマに、一時0.5秒差まで迫ったが、11もポジションを上げた後のもう一歩が及ばなかった。トゥルーリは、レース終盤、前にクルマが走っていないことを活かし、全レースで2番目に早いラップを記録。しかし、1周目でのアクシデントをひきずり、ポイントを獲得するチャンスは訪れなかった。

ティモ・グロック : カー・ナンバー10 シャシー:TF109/05
グリッド : ピットスタート
決勝 : 9位(トップと61.457秒差)
ピットストップ: 37周目
「オーバーテイクが難しいトラックのレースで、ピットレーンからスタートし、9位でフィニッシュしたので、今日のパフォーマンスにはおおむね満足している。天候の影響を受けた昨日の予選の経験を生かした今日の戦略は良かった。しかし、第1スティントで渋滞にあい、それがタイムに響いたのは残念だ。レース中、渋滞なしで走行できたのはわずか4周ほどだったが、周りにクルマがいない時は、私はとても速かった。もし渋滞がなければ、ポイント圏内に入賞するチャンスは十分にあった。ピットストップ後、私は(ヘイキ・)コバライネンよりも速かったものの、抜くことはできなかった。一生懸命走り、2回、オーバーテイクを試みたが、上手く行かなかった。予選でもっと良いポジションを取り、決勝に臨む必要がある。次のGPでは、そうしたい」

ヤルノ・トゥルーリ : カー・ナンバー9 シャシー:TF109/06
グリッド : 14番手
決勝 : 17位(トップと90.970秒差)
ピットストップ: 21周目、49周目
「第1コーナーで、私のレースの大勢が決ってしまった。複数のクルマがポジション取りのために競い合うなか、突然、私を追い抜き、フロントウィングに乗ってきたクルマがいた。ぶつけられたウィングの個所は見えなかったけど、何かがおかしいと感じ、ピットに入り、フロントウィングを交換した。その後、クルマは調子良かったが、残念なことに、相手に追いつけば、渋滞にはまってしまい、何もできなかった。レースの後半、前を走るクルマがいない時には、速いラップを何周か刻み、レース全体で、2番目に速いラップを記録したが遅すぎた」

新居章年 : シャシー部門技術コーディネーション担当ディレクター
「残念ながら後一歩でポイントを獲得することが出来なかった。スタート直前にドライコンディションのレースになると判断し、ティモをピットスタートに変更した。序盤は、タイヤの落ちも無く、この作戦が上手く行きそうだったが、もう少しのところでピットアウトしてきた車に前を阻まれてしまった。ヤルノは序盤の予定外のピットストップで順位を落としてしまったが、その後のペースもよく、クルマの速さを見せることは出来た。次のハンガリーは、昨年ティモが2位に入っており、今年も表彰台を目指して頑張る」

山科忠 : TMG会長 兼 チーム代表
「もっと良い結果が出るポテンシャルを持っているクルマなのに、残念ながらレースでその性能を充分に引き出せなかった。昨日の予選が、今日のレースを決定づけた。つまり、ヤルノが決勝全体で2番目に速いラップを刻んだことで分かるように、クルマの性能は高い、しかし、ポイント圏内でフィニッシュするのは不可能に近いようなポジションからのスタートになったのが敗因。次のハンガリーGPでは、今日よりずっと良い結果を残せるように、今日からまた、やり直す。ハンガロリンクは私たちのクルマに合うトラックで、過去の戦績も良い。上位集団の中に再び戻れるよう、ベストを尽くしたい」


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