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投稿日: 2009.12.02 00:00
更新日: 2018.02.15 16:47

【ポルシェジャパン】ポルシェ コンサルティングがすでに50以上の病院を改善


ポルシェ コンサルティングがすでに50以上の病院を改善

コーディネーションの改善による病院滞在時間の短縮

ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:ミヒャエル・マハト)の子会社である経営コンサルタント会社、ポルシェ コンサルティングGmbH(本社:ドイツ、ビーティッヒハイム・ビッシンゲン)が実施した50以上の病院に対する分析の結果、病院のプロセス改善により、病院の医師や看護師は患者の治療にもっと多くの時間をかけることができるようになることが明らかになりました。同社は長年にわたってリーンプロセスの実施を専門としています。これは自動車の生産を例に挙げると、無駄を省いて効率を向上させるプロセスを指します。

このコンサルタント会社の分析によれば、病院の医師たちは、医師の主要な仕事である患者の治療に、全体の約1/4の時間しか使うことができていません。ある病棟の医師は、1日あたり7時間44分間の勤務のうち、検査に利用できるのは32分だけで、診察に利用できるのは1時間39分だけです。これは、利用できる時間の28パーセントにすぎません。「医師たちは、主に余計な待ち時間、調査、不要な経路、長すぎるミーティング、書類作成などによって残りの時間を失っています。」とポルシェ コンサルティングのCEOであるエバーハルト・ヴァイプレンは語ります。ヴァイプレンによれば、不十分な連携、同意の欠如や不要な慌しさのために、医師や看護師が中断されることなく業務を遂行することがほとんどできなかったのです。特に膨大な仕事量に苦しめられていることの多い看護師は、20分おきに作業場所を変えざるを得ないことがよくあります。それが、ミスのリスクを著しく高めています。

また、誤った計画も本来の病院のキャパシティを無駄にして、多くの患者の待ち時間を長くさせることになるとポルシェコンサルティングの研究結果は示しています。この結果は、典型的な例とともにベテランの開業医によって裏付けられています。「多くの医師が利用する手術室は、最大限の利用というよりもむしろ、個人の判断に基づいて利用されています。」と、泌尿器科医のマイケル・ネイサン博士(ルクセンブルグの病院「Center Hospitalier Emile Mayrisch」の院長)は、ポルシェ コンサルティングのお客様向け雑誌「Caracho」で述べています。ネイサン博士はさらに続けます。「まもなく、私たちはこのような無駄を見過ごすことはできなくなるでしょう。私たち医師が非常に効率的に働いていることを証明できない限り、政治家は間違いなく私たちを切り捨てるはずです。」

ポルシェのアドバイザーと協力して、このルクセンブルグの病院は手術エリアの使用を31パーセント改善することができました。同時に、一貫した入室計画の結果、手術前の予備検査の合計時間は驚くことに98パーセントも削減されました。この再編以来、患者満足度が大幅に高まっていることを院長は感じています。「患者に生産ライン上で治療されたという印象を与えることなく、産業における原理を応用して改善できるプロセスがあるのです。」とネイサン博士は結論づけています。

ポルシェ コンサルティングの専門家たちは、リーンマネジメントの実施と応用により企業をサポートしています。この子会社は、1994年にポルシェAGの内部経営コンサルタント会社として設立され、現在は230人の従業員を抱えています。自動車関連メーカーとは別に、このコンサルタント会社のクライアントには、消費財産業、建設会社、航空および造船業者などが含まれています。このコンサルタント会社の基礎は、ポルシェの工場でのプレミアムスポーツカーの生産において実証およびテストされ、自動車産業以外の多くの経済活動領域に応用できるソリューションによって形成されています。これらのソリューションには、精密なサイクルの立ち上げやいわゆるプル原則、さらに「ジャストインタイム」および「ジャストインシーケンス」の原則に従った、無駄を最大限になくすプロセスが含まれています。