ARTA Project プレスリリース
SUPER GT シリーズ第8戦オートポリス
決勝

NSX、Garaiyaともに4位入賞
最終戦に王座獲得の可能性をつなぐ

■GT500
決勝日の朝もオートポリスは曇天。時折、陽が差すものの、肌寒いくらいの気象状況で朝のフリー走行(30分間)が行われた。風は昨日ほど強くは吹いていない。ARTA NSX(ラルフ・ファーマン&伊沢拓也)は主にファーマンのドライブで決勝に向けてのセットアップを進め、順位的には11番手(1分45秒859)。

午後にかけて空が明るくなり、決勝スタート時の気象状況は晴れ、気温は17℃、路面温度は26℃というコンディションに。昨日同様にストレートでの追い風も強まってきた。そして午後2時過ぎ、65周の決勝レースがスタートする。ARTA NSXのスタートドライバーはファーマン。1周目にひとつポジションを上げて5位につけたが、序盤は#6 SC430に背後を突かれる展開になる。10周目には#6の先行を許し、6位に後退。しかし、その後は狙い通りにレース中盤でのペースアップに成功し、ファーマンは4〜5位の#1 GT-Rと#6を射程圏に捉え、23周目、周回遅れのGT300が現れたタイミングをうまく活かし、#6を再逆転した。この周終了時に#1がピットインしたことで、ファーマンは4位に浮上。

35周までピットインを引っ張る予定のARTA NSXは、前走車がピットインする間に暫定首位まで上昇する。ところが33周目に左前輪のホイールが割れるアクシデントが発生。ここでピットインすることになるわけだが、ピットまでスロー走行を強いられて大きくタイムロスしてしまう。実は、20周目頃にGT300のマシンとの接触があり、それによるダメージが33周目になって最悪のかたちで現出したのであった。

伊沢に代わってピットアウトした時点では9位へと下がったものの、43周目には6位までポジションを回復。さらに#100 NSXを50周目にパスして、伊沢は5位に上がる。そして4位の#24 GT-Rにも仕掛けていくが、61周目の1コーナーで交錯してしまい、その間に伊沢は#18 NSXに前に出られてしまった。同じ頃、2位を走っていた#38 SC430の脱落があったため、伊沢の順位はこの段階で5位だ。64周目に#18を再逆転して4位にポジションアップ。再度#24にも迫るが、抜くことはかなわず4位のままチェッカーを受けることとなった。

今回のレースの結果、ドライバーズポイント首位は#1 GT-R(今回2位)で変わらず、5点差の実質2位に#36 SC430(今回優勝)、首位と17点差の実質3位にARTA NSXという状況で、全車ノーハンディで戦う最終戦もてぎ250kmレースを迎えることとなった。逆転ドライバーズチャンピオン獲得のためには、最終戦優勝が最低条件で、しかも他車の結果待ちという厳しい展開にはなったが、ARTA NSXのドライバーとチーム首脳は「マシンの状態はいい。とにかく最終戦を勝って終わる」という共通した決意のもとに、今季シーズン最後の戦いに挑む。

●鈴木亜久里監督のコメント
「普通に勝てた内容だったと思う。マシンのバランスはすごく良かったと(ドライバーも)言っているしね。あれ(GT300との接触)で、今日のレースは終わった。これでチャンピオン獲得が難しくなったのも事実。最終戦優勝が最低条件? 最終戦、とにかく優勝は絶対にするよ。マシンの状態はいいんだからね」

●佐藤真治エンジニアのコメント
「まわりに比べればタイヤの状況も良く、セットアップ面の狙いも良かったですね。あのアクシデントがなければ、レース後半には優勝争いができていたはずです。グリッドでのスプリング交換もいい方向に作用したと思います。最終戦、もう勝つしかなくなったわけですから、とにかく勝って、あとは他車の結果を待つだけです」

●ラルフ・ファーマン選手のコメント
「20周目にGT300に直線で当てられていたんだ。マシンのフィーリング(の変化の仕方)は、パーフェクトだったけれどね。序盤はオーバーステアだったものが、自分のパートの中盤には軽いアンダーステアに変わって、終盤は素晴らしい状態になった。ラクに勝てたはずだよ。これでチャンピオンの可能性は極めて薄くなってしまったけど、とにかく最終戦は勝つ。それが我々の成すべきことであり、成さねばならないことだ」

●伊沢拓也選手のコメント
「マシンの調子は良かったです。3位の#24 GT-Rよりも僕たちの方が絶対に速かったんですけどね。(#24との交錯は)僕の経験不足のせいかもしれません。チャンピオン争いは厳しい状況になってしまいましたが、最終戦も全力を尽くして頑張ります」

■GT300
ARTA Garaiya(新田守男&高木真一)は、朝のフリー走行では新田が決勝用セットアップの煮詰めに取り組み、このセッションの順位は10番手(1分54秒363)。

迎えた決勝は、新田がスタートを担当。出だし、わずかに#74 カローラアクシオに先行されたものの、すぐに抜き返して、首位キープでの発進だ。そこから、#74、#11 フェラーリF430、#2 紫電らを従えた隊列状態での、厳しい接近戦を展開していくこととなる。

トップを守り続けていた新田だが、自身のパートの終盤にはタイヤを含めたマシンの状態が厳しいものとなって徐々に後退。しかし、ここで焦って性急なピットインをしたら、高木のパートの終盤がさらに苦しくなって大きくポジションを失うことが予想されるため、予定通り29周終了まで新田が走ってピットイン。この時点で4位だったARTA Garaiyaは、高木に代わって、レース展開が落ち着いた段階でも変わらず4位。その後、44周目に#74に先行されたものの、51周目に#74が周回遅れと絡んで後退した結果、4位の座を奪回してレースをフィニッシュすることとなった。

前戦終了時にドライバーズポイント同点だった他の2陣営は、#2 紫電が今回無得点、トップを走っていた#19 IS350が終盤2位に後退し、さらにスピンを喫して3位にポジションダウンした結果、ポイント単独首位が#19、3点差の2位にARTA Garaiya、同点3位に#11 フェラーリF430(今回優勝)という状況に変わり、全6陣営にタイトル獲得の可能性が残った。新田&高木は自力逆転王座の権利を有して最終戦に臨む(なお、チームタイトル部門も首位の#19に3点差で2位の状況)。

●金曽裕人監督のコメント
「お客さんにとってハッピーなレース(接戦)だったと思います。自分たちにとっては微妙なハッピーというところですかね。やはりお互いに精一杯の厳しい戦いをしているなかで、#19に終盤ああいうことがあって、チャンピオン争いもたった3点の差で最終戦にいけることになりました。昨年はリードして最終戦に入って、結果的に逆転されてしまったわけですが、どこかに守りの気持ちがあったのかもしれません。今年はもう、年初から言っていますけど、守男じゃなくて“攻男(せめお)”です。最終戦はガンガン攻めます」

●新田守男選手のコメント
「序盤から大接戦でしたね。ある意味、昨日の段階で想像した通りの(厳しい)レース展開になりました。GT500にパスされるタイミングをうまく使ったりして、我慢の走りをしていたんですけどね。最終戦はガライヤ向きとは言えないもてぎが舞台ですが、去年までガライヤはハンディが重い状態でしかもてぎを走っていないので、それがノーハンディでどうなるか。そこに期待しつつ、あとは天候を含めた運が重要になるでしょうね」

●高木真一選手のコメント
「予想通りです。やはり楽観できない展開でしたね。そういう意味では上出来かもしれません。今日のレースを見てもわかるように、チャンピオンを争う上位陣は本当に僅差の接戦状態にありますから。最終戦もてぎのストップアンドゴーのコースレイアウトは、性能調整を受けている部分も併せて考えると、正直、ガライヤには不向きです。それだけに、前回の富士でもっとポイントを獲れていれば理想だったんですけどね。とにかく最終戦は全開でいって、あとは運です。この接戦のなかで、うまく流れをつかみたいと思います」

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