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投稿日: 2009.11.11 00:00
更新日: 2018.02.15 16:26

【HDX】2009文部科学大臣杯HDXシリーズ第6戦 富士スピードウェイ ショートコース


2009 文部科学大臣杯HDXシリーズ
第6戦

富士スピードウェイ ショートサーキット

10月31日(土)

 冠雪した富士山を望む秋晴れの中、HDX(ハンドドライブ・クロス)シリーズの2009年第6戦が開催された。今回は、身障運転者誕生50周年を来年迎え、そのプレイベントである”ハンディキャップドライバーフェスティバル2009+children”との併催で、HDXシリーズとして初めて富士スピードウェイのショートサーキットで開催された。このコースは伝説の30°バンクを背景に、高低差が大きく、逆バンクやブラインドコーナーを併せ持つテクニカルなレイアウトだ。

 ほとんどの選手がコース初体験ということもあり、15分間のフリー走行枠が設けられ、選手達もギア比の設定やライン取りの確認に余念がない。時間が経過するにつれ上位タイムにもバラつきがなくなり、この後行われる予選と決勝の好バトルを予感させた。

 10月末としては大変暖かい気温の中、ランチタイムを挟んで定刻通りHDXの予選が始まった。フリー走行でトップタイムを記録した横堀選手や河口選手などが順調にタイムを更新していく。ショートコースは追い抜きどころが少ないため、選手達は予選の順位が決勝に大きく影響するということに気づいており、お互いにスリップストリームを利用しあうシーンが何度も見受けられた。コースに慣れてきたのか、終盤になって多くの選手がフリー走行のときよりもタイムを1秒程度縮め、河口・横堀・生方・関・外山の順で35秒台を記録して決勝のグリッドが確定した。このうち自身初のポールポジションを獲得した中学生の河口選手を除く4人がシリーズチャンピオン候補者だ。

 2周のローリングで隊列を整え、20周の決勝が始まった。オープニングラップを奪ったのは予選2番手横堀選手だ。序盤は横堀選手を先頭にシリーズチャンピオン候補4人を含む8台が一団を構成している。予選トップの河口選手も巻き返しを図ろうとするが、6週目の2コーナーで周回遅れと接触してしまい、大きく順位を落としてしまった。この混乱を機に生方選手がトップを奪い、中盤以降は横堀・外山・森谷・関・野口の6選手とともにレースをリードしていく。シリーズチャンピオンのかかった2位の横堀選手がしばしば1コーナーで生方選手のインをうかがうが、続く2コーナーで逆にインを生方選手に抑えられてしまう。同じくチャンピオン候補の外山選手は生方・横堀の両選手の後方にピタリと離れず、冷静にチャンスを狙っている。しかし終盤に入っても上位の順位は動かず、結局11週目からトップを死守した生方選手がそのまま逃げ切って優勝し、横堀・外山選手が僅差で2位・3位にゴールした。

 この結果ランキングポイントは、前戦までトップだった外山選手と、今回優勝した生方選手が何と80点で同点となったが、最終的に優勝回数で勝る生方選手が、昨シーズンに引き続き見事2連覇を達成した。

 初開催となったショートコースであったが、ベテラン勢によるクリーンで見応えのあるバトルが展開され、コースが近いことも幸いして観客の皆様は十二分に楽しめたようだ。タイムが拮抗していたこともあり、終了後は選手達の側からも満足気な声が多数聞かれたレースであった。

 HDXシリーズも皆様のご理解とご協力を得て、無事に5年目のシーズンを終えることができました。レースマナーや安全意識が数を追うごとに高まってきただけでなく、ポイントランキングも最終戦までもつれ込む結果となり、内容的にも大変充実したシーズンだったと思います。

 私どもの活動に賛同し応援いただいた皆様方に感謝申し上げるとともに、来シーズンも引き続き暖かいご支援とご指導を頂けますようお願い申し上げます。


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