全日本F3選手権第5戦・第6戦の予選を終えて、予選上位につけたドライバーがセッションについて語った。
JF3A Inside Report
Round 5/6 ― 01
全日本F3選手権 第5/6戦 予選上位ドライバーコメント
◎ Cクラス ◎
■:マーカス・エリクソン 第5戦予選:PP 第6戦予選:2位
(PETRONAS TEAM TOM'S/Car.No1/PETRONAS TOM'S F308/トヨタトムス)
「また今回も前日と天候が変わって雨の予選ということで、これが日本のF3のルールなのかな(笑)。でも、結果としてはクラスポールも獲れたし、まずまずの予選だったと思うよ。昨日初めて鈴鹿を走って、それでいきなりの雨の初走行だったわけだからね。ただ、予選1回目はバランスの関係もあってフロントタイヤのグリップが路面改修された東コースで強すぎて、フロントタイヤをすぐ傷めてしまったので、そのあたりをインターバルに修正してフィーリングは2回目の方が良かったのに、スプーンで飛び出したりしてダブルポールを逃してしまったんだ。Nクラスのマシンに先行もされたし悔しいけれど、きっと岡山よりは良いレースができると思うよ」
■:国本 雄資 第5戦予選:4位 第6戦予選:PP
(PETRONAS TEAM TOM'S/Car.No37/PETRONAS TOM'S F308/トヨタトムス)
「1回目はアタックしている場所も良くなかったし、フロントタイヤもすぐに壊れてしまって思ったようなアタックができなかったんですが、インターバルでそのあたりのセットアップを調整してもらって、2回目の予選では他車との間隔もうまく空けることができて、自分の力を出し切れたなという感じでした。予選2回目は最後のラップでは黄旗がなくなっていて、全てのコーナーで良いアタックができたと思います。今日はグリッド位置はあまり良くないのですが、雨なので何が起こるか分からないのでスタートを決めて全力を出し切りたいですね。明日はPPなので、(ポールスタートから優勝を逃した)前戦みたいにならないよう、頑張ります」
■:嵯峨 宏紀 第5戦予選:2位 第6戦予選:5位
(DENSO Team Le Beausset/Car.No62/DENSO・ルボーセF308/トヨタハナシマ)
「第5戦予選に関しては、改修後の鈴鹿で初めてのウエットということで、最初探りながら行ったのですが、改修されたセクター1とそのほかの部分で路面のグリップ感がすごく違うので、その切替という点でちょっと難しかったですね。予選2回目に徐々に雨がやんで路面が乾いていく過程での、路面の過渡期の切替がうまくいかなかったように思います。まぁ、黄旗や飛び出したマシンに引っかかったりしたこともあったので、実際には第6戦でももう少し上には行けたと思うのですが。決勝ではスタートをとにかく決めて、雨で速いNクラスとの兼ね合いもあるので、状況を落ち着いて考えながら表彰台を目指します」
■:井口 卓人 第5戦予選:3位 第6戦予選:3位
(PETRONAS TEAM TOM'S/Car.No36/PETRONAS TOM'S F308/トヨタトムス)
「昨日はドライ、今日は雨ということで岡山と似たような展開になったのですが、1回目はちょっと雨量が多くて、フロントとリヤのバランスがクルマ的にもタイヤ的にも取れていなくて、フロントタイヤの磨耗が激しくて。本当に2~3周でフロントのグリップ感を失って、その後タイムが出なくなった感じでした。それで予選2回目に向けて修正してもらって、クルマは良くなったんですが、自分の判断ミスがあって、黄旗の解除された最後のラップでアタックせず、結果的に逆転されてしまったので……。ただクルマ的には悪くないですし、雨は好きなので、決勝では強い意思を持ってなんとか前のクルマをやっつけたいと思います」
◎ Nクラス ◎
■:アレキサンドレ・インペラトーリ 第5戦予選:PP 第6戦予選:PP
(ACHIEVEMENT by KCMG/Car.No20/ACHIEVEMENT by KCMG)
「いい予選だったね。第5戦予選ではあんなに雨が降るとは思わなかったんだけど、走り出してみたらすごくマシンのフィーリングが良くてね。それでとにかくプッシュしていったんだ。雨の量が多い状態で特にマシンのフィーリングが良かったんだけれど、雨量の減った第6戦予選でもプッシュして、Nクラスでダブルポールが獲れてうれしいよ。でも、特に第5戦でCクラスを抑えて、オーバーオールでのポールというのは最高だね。決勝では雨が強まると良いな、ポールなら視界の問題もないし、いい展開になりそうだから。まぁとにかくまだ予選が終わっただけで、仕事が半分終わっただけ。といかく決勝に集中して良いレースをしたいよ」
■:佐藤 公哉 第5戦予選:2位 第6戦予選:4位
(TEAM NOVA/Car.No23/NDDP EBBRO)
「結論からいえば、第5戦予選でセッティングを失敗して、すぐにフロントタイヤを傷めてしまって。それでも無理やりフロントタイヤをこじってなんとか2番手タイムを出せたんですが、残念ながらタイム的にインペラトーリ選手に迫れる感じではなかったですね。で、第6戦予選には、セットアップを大きく変更して出て、クルマのフィーリング自体は良くなっていたんですが、良いレインタイヤがなくてその傷んだタイヤで出るしかなくて……。なんとかクルマを振り回す感じで走ったものの、そのせいで最後はリヤタイヤも傷んでくる格好になってしまって、全体としてちょっと読みの甘さが出たかなと思います。とはいえ決勝では2番手、4番手からのスタートということで、チャンスがあるポジションですから、前回みたいなミスは犯さずきっちりと良い形でレースを走り切りたいですね」
■:山本 尚貴 第5戦予選:3位 第6戦予選:2位
(HFDP RACING/Car.No7/HFDP RACING)
「雨は得意なんですが、岡山のウエットコンディションでは初めて秒単位で離されてしまって自分の中でも非常に悔しかったこともあり、その分今日は気合が入っていました。チームもいろいろ考えてくれて、クルマも乗りやすくなっていましたし、ギャップは縮められたかなと思います。あとは自分のドライビングで詰められる差だと思いますので、決勝までのインターバルでロガーなどを見ながら詰められる部分を考えたいと思います。結果を出さなければならないシーズンですが、決勝ではどれだけ自分がレベルアップできるかを考えて、結果より過程を大事にして何かをつかみたいですね」