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スーパーGTニュース

投稿日: 2009.04.20 00:00
更新日: 2018.02.15 12:56

【LEXUS TEAM KRAFT】2009年SUPER GT第2戦「KRAFT SC430、荒れたレースを7位フィニッシュ!」


2009年SUPER GT 第2戦
「KRAFT SC430荒れたレースを7位フィニッシュ!」

 2009年度スーパーGT 第2 戦。雨で大荒れとなった開幕戦を、9位完走ポイントゲット!と想定範囲ギリギリ?の結果で終えた「LEXUS TEAM KRAFT」

 迎えた第2戦の舞台は、10月のF1 開催へ向け大幅なリニューアルを遂げた「新生」鈴鹿サーキット。
今年からはGT初となる2輪(スーパーバイク)との同時開催となり、大会名称も
「KEIHIN SUZUKA 2&4 RACE」へと一新!

 新設された巨大なグランドスタンドは、スーパーGTファン、スーパーバイクファンで埋め尽くされ、ドライバーやライダーを応援するフラッグ等がたなびく華やかな雰囲気の中、期待の第2戦が開幕した。
グランドスタンドを始めピットやコース等、主要な施設が大幅にリニューアルされたここ鈴鹿サーキット。

 全てが現代的な設備となり、その機能性が上がった事は喜ばしいのだが…
コースの舗装が新しくなったり、セーフティーエリア拡大の為に微妙にコースレイアウトが変わっていたりと、実は走る側にとって難しいのがこの「こけら落とし」のレース。
事前にテストも無かった事から、金曜日に特別にコース下見の時間は設けられたものの…そこはやはり一般車両で走行するのと、レース車両で走行するのでは大きな違いがあり、今回の勝機はズバリ「適応力!」

 エンジニアのマシン持ち込み時の適応力、ドライバーの新しい舗装やレイアウト変更への適応力が試される訳であり…まさにガチンコ勝負となる今回。
前戦予戦2位の勢いのまま今回も表彰台を狙う「KRAFT SC430」は土曜の練習走行から走行を開始した。

公式練習
4月18日(土)8:25~9:55

 定刻の8時25分。こけら落とし最初の公式スケジュールとなる練習走行。コース上がまだ非常にダスティな事もあり、「KRAFT SC430」は、他車のタイムを見てからコースインすべく、まずはピット待機。開始10分程した所で満を持して石浦がコースイン!

 新しい舗装&レイアウトを確認しつつ慎重にマシンバランスをチェック。クルマの状態はほぼOKなようで、続いてタイヤ評価へと入った石浦はコンスタントに5番手前後のタイムを記録しつつ順調に走行を重ねる。

 残り25分程となった所で今度は大嶋へとドライバー交代。代わった大嶋もコースチェックを行いながら走行を続け、その後更に燃料を追加してロングランを担当。ガチンコ勝負の今回、今年からより狭き門となったスーパーラップ進出はほぼ視野に入れた所で公式練習を無事に終了した。

公式予選11:20~12:10
スーパーラップ15:15~
 迎えた公式予選。午前の公式練習でまずまずの状態であった「KRAFT SC430」は予選に向けた若干のセッティング変更が施され、まずは30分の混走セッションを大嶋のドライブでスタート!

 ポジションを総合6番手あたりとした残り15分で、今度は石浦へとドライバーを交代し、予選を担当する石浦が予選に向けた最後のチェックラップを行い混走セッションを終了。10分間のGT300クラスの走行時間帯を挟み、いよいよ迎えたGT500クラス公式予選。石浦はクリアなアタックラップを取る為、セッション開始2分程した所で他車とのタイミングを図りつつコースイン!

 まずは慎重にゆっくりと1周タイヤに熱を入れ、満を持してアタックラップへと突入!セクター1、セクター2とベストタイムを記録しつつコントロールラインを通過した時点で3位へと付けSL進出は大丈夫そうな感じとなるが…その後アタックを行っていたマシンが連続してコントロールラインを通過。

 なんとこのセッション、1秒間に10台ものマシンがひしめき合うという熾烈なアタック合戦となり、セッション終了を告げるチェッカーフラッグが振られた時点で「KRAFT SC430」は惜しくも11位。100分の数秒に泣き、残念ながら今回はスーパーラップへの進出ならずとなったが、タイム的には上位とそん色のないものであり、マシンの状態もあと少しという所である事から決勝での追い上げに期待を託す予選となった。

ウォームアップ走行
4月19日(日)8:50~9:20
 迎えた決勝日。天候は前日に引き続き朝から晴れ間が広がる好天に恵まれ、開幕戦とは打ってかわってのレース日和。

 予選は惜しい結果となったが、決勝での追い上げの為にも重要となる朝のウォームアップ走行。決勝レースのシュミレーションを完璧に行うため、燃料をほぼ満タンにした状態で既に30lapを超えたユーズドタイヤを装着した大嶋がコースイン!

 マシンの状態を確認しつつ、想定したタイムをコンスタントに刻みながら走行を行い、残り15分程となった所で石浦へと交代。エアロを若干調整した石浦は決勝用タイヤの皮むきを行い、再びユーズドでセッション終了まで走行を続けフリー走行すべてのプログラムを終了した。

決勝レース(52Laps)14:00スタート
 定刻の14時。いかにも初春らしい好天に恵まれた「新生」鈴鹿サーキット!早朝から詰めかけたスーパーGT&スーパーバイクのファンで埋め尽くされたグランドスタンドを前にスーパーGT第2戦の決勝レースがスタート!

 今回11番グリッドからスタートドライバーを務めるのは大嶋。前回開幕戦は、ヘビーレインの為にセーフティーカースタートとなったので、GT500でのノーマルなスタートは今回が初めてとなる大嶋は、微妙に前車との距離を保ちつつクリーンなスタートを決め1コーナーへ…・心配されたスタート直後のトラブルもなく、全車がコントロールラインに戻って来た1周目、大嶋は慎重になり過ぎたのかポジションを3つ落とし14位で通過。

 今回事前テストが無かった事もあり、今年GT500デビューイヤーとなる大嶋にとっては、SCで鈴鹿を走る事は今回が初めて…レースを走りながらその感触を確かめるといった状況であり、百戦錬磨のベテランに揉まれつつも手堅く走行を続け徐々にペースを掴む展開。そんな大嶋も5周を過ぎる頃にはトップグループと変わらぬタイムを刻み、ポジション回復を目指し前車を追走開始。

 根気よく好タイムでラップを重ねる「KRAFT SC430」は徐々に前車との間隔を縮め迎えた16周目、同じSC勢の#39を捉えまずはポジションを13位とすると続く20周目には#32のNSXを捉え12位へとポジションアップ!この頃になると早目にルーティンのストップを行う車両も現れ、22周目には10位までポジションをアップ!燃料が軽くなって来た事もあり、大嶋はその後も好タイムで走行を続け、迎えた27周目、ルーティンのピットストップにより石浦へとバトンタッチ!

 ピットクルーによりミス無くタイヤ交換、燃料補給を終えた「KRAFT SC430」は石浦のドライブにより再びコースへと復帰。全車がピットストップを終えた32周目のタイミングで石浦のポジションは10位。石浦は更なる上位進出を目指し走行を続けるが、41周目GT300に進路を塞がれた瞬間に惜しくも#17に先行を許し11位へとポジションダウン!

 それでも石浦は粘り強く区間ベストタイムを出しつつ走行を続け、前との間隔を縮めようとするが、GT300をかわすタイミングが思うようにならず…こう着状態が続いたレースも終盤の48周目、なんとシケイン手前で多重クラッシュが発生!石浦の上位を走っていた#3と#8、#100が絡んでおり…・3台がストップ!

 コース上にパーツが散乱している事もあり、即座にセーフティーカーが導入され、49周目、セーフティーカーがトップを捕えた所でセーフティーカーランが開始されたが、この時点でレースは残り2周、そのままセーフティーカー先導によりレースが終了するという幕切れとなった。結果石浦は8位ゴールとなったが、その後#1の#38に対する接触がペナルティ対象となり順位降格となった為、7位が確定。荒れたレースで粘りの7位ポイントゲットでレースを終える事となった。

大澤尚輔監督
結果だけ見れば7位ポイントゲットと、開幕戦よりは良い結果で終わりましたのでまぁまぁですが…終わって見ると同じSC勢の#38、#36が1・2フィニッシュでしたから・・・ウチももっと上位に行きたかったですね。確かに事前のテストも無く、経験の少ない二人には負担が大きかったと思います。でも…石浦選手は2年目、大嶋選手も次で3レース目となりますから、もう言い訳は出来ません。次の富士は優勝を目指して頑張ります。

石浦宏明
今回はマシンのセッティングを今一つ詰め切れなかったと思います。その結果が予選の結果であったり…と反省しています。決勝は気持ちを切り替え上位を目指すつもりでしたが…300の処理に手こずったり、詰め切れなかったマシンの影響でいま一つ納得の行く走りが出来なかったり…と大変反省の多いレースでした。今回はチームにも迷惑を掛けてしまったので、この失敗を踏まえ、もっと勉強し、次の富士はテストでも良い感触だったので、良い結果が出せるよう二人で頑張りたいと思います。

大嶋和也
今回は自分のミスですが…ペナルティの累積で最初の1時間を走る事が出来ず…その結果、ニュータイヤも決勝で初めて履くという事になってしった関係で、前半はペースが掴めず順位を落としてしまいました。でも後半はマシンにも慣れ上位とそん色ないタイムで走れるようになったのは収穫でした。ただ、300クラスの処理とかまだまだ僕は課題も多いのでもっと勉強して、次の富士は得意なサーキットですので優勝を目指したいと思います。


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