スーパー耐久シリーズ2010
第3戦「SUZUKA SUPER TAIKYU 500km RACE」
2010年5月29-30日

 5月29-30日、スーパー耐久シリーズ第3戦が三重・鈴鹿サーキットで開催された。今シーズン初の2デーレースは終日快晴に見舞われ、絶好のレース日和に。そんな中、No.1とNo.28をつけるPETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPEの2台は、序盤からNo.8 ポルシェとの好バトルを展開。レース中盤以降、両車ともペナルティを受けるというハプニングもあったが、築いたマージンを活かし、冷静かつ粘り強く周回を重ね、再び1-2体制を確保。見せ場あふれる攻防戦で観客を魅了し、また、開幕戦から3連続での1-2フィニッシュを果たした。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□■ 5月29日 予選 天候:晴 気温:21℃(午後12時30分現在)
■□ No.1:1位 (4'21.417)  No.28:2位 (4'22.765) *タイムはA、Bドライバー合算タイム
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【2戦連続のフロントロー独占に成功】

 シーズン折り返しを前にした第3戦の舞台は三重・鈴鹿サーキット。今回は、いつもより100km長い500kmで戦うレースだ。予選前日の金曜日には公式練習が1時間×3セッション行われ、セッティングやタイヤの確認など細かな作業を実施。中でも今回はタイヤに出来る限り負荷を与えないようなセッティングを追求することとなった。

 迎えた土曜日の予選。朝から青空が広がる好天気に恵まれる。まずはピットウォークが行われ、そのあと午後12時40分からAドライバーの予選がスタート。開始とともに1号車、28号車のPETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPEがともにコースイン。1号車に谷口信輝、28号車には片岡龍也が乗り込み、早速アタックを開始した。トップタイムとなる2'10.566をマークしたのは、谷口。これに0.747秒差で片岡が続き、まずはフロントロー独占に向け快調な滑り出しを見せた。

 Bドライバーのアタックは午後1時25分にスタート。Aドライバー同様、少ない周回数でベストラップを刻むため、28号車のファリーク・ハイルマンはわずか3周のアタックで走行終了。刻んだタイム2'11.452は、2番手となった。そして同組のトップタイムをマークしたのは、1号車を駆る柳田真孝。ライバルたちがセッション開始と同時にコースインする中、柳田はピットで待機。そして満を持してアタックを開始すると、すぐさまトップタイムをマーク。さらに翌周2'10.851までタイムを削り、文句なしのトップに立った。

 A、Bドライバーのベストタイムを合算した結果、1号車が2戦連続でポールポジションを獲得。そして28号車がこれに続き、前回のSUGOに続いてPETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPEの2台がフロントローから決勝スタートを切ることになった。一方、Cドライバーのイムラン・シャハロムとメルビン・モー。昨シーズン、鈴鹿での練習は行ったが、そのときはあいにくのウェットコンディション。今回は金曜、そして土曜の予選でドライコンディションで走行を重ね、より経験値を積み、決勝レースに向けてモチベーションを高めた。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□■ 決勝 天候:晴 気温:24℃(午後1時00分現在)
■□ No.1:優勝 (3:24'50.616)  No.28:2位 (+36.978)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【熱いバトルを繰り返しつつ、安定したレース運びを見せた1号車が連勝】

 爽やかな天気の中、迎えた決勝。オープニングラップから3位スタートのNo.8 ポルシェが猛プッシュ、瞬く間に28号車の片岡とテール・トゥ・ノーズ、サイド・バイ・サイドと緊迫した攻防戦を展開する。その後、2台は何度もポジションを入れ替えながら圧巻のバトルを披露、その後、ポルシェが28号車を先行し、さらには1号車の柳田をも猛追し始めた。

 レース前、チームではポルシェのストレートスピードを警戒し、タフな戦いになることを予測していたことから、柳田はタイヤコンディションのキープを優先させ、8号車の逆転を許す。だが、ライバルがルーティンワークでピットインするや、その後トップの座を取り返し、32周終了でピットへ戻った。バトンを受け継いだのは、谷口。すぐさまファステストラップを連発し、後続とのギャップを広げていく。

 一方、28号車は1号車に先んじ26周終了でピットイン。片岡からメルビン・モーへとスイッチ、順調に走行を続けていたが、途中黄旗区間での追い越し走行でペナルティを科せられてしまう。結果、38周目に10秒のペナルティストップを消化。これで3位後退が否めない状況になったが、その直後、ダンロップコーナーで1台の車両がクラッシュし、コース上でストップ。セーフティカーが導入されることに。タイミングよくペナルティを消化した28号車にとっては、幸運にもタイムロスを最小限に喰いとどめることになり、再び8号車との攻防戦へ持ち込むチャンスが巡ってくる。

 レースは42周目に再開。トップ1号車の谷口は、さらにペースアップを図り、またもファステストラップを更新。67周終了のピットインまでの間、終始攻めの姿勢を貫いた。ところがピットインの際、エンジンが停止しないトラブルが発生。これはルール上ペナルティの対象となるため、チームではドライブを担当するイムラン・シャハロムにペースアップを指示。シャハロムはチームの要望に応える快走を見せ、82周目に出されたドライビングスルーペナルティも落ち着いて処理。2位とのギャップは1分強から40秒弱へと縮まったが、その後も安定したペースでトップを死守。このまま1号車をチェッカーまで導くことに成功した。

 一方で28号車は61周終了でピットイン。ファリーク・ハイルマンへとスイッチ、ひと足先にルーティンワークを終えていた8号車を逆転すべく、ハードプッシュを開始する。前を行くベテランドライバーに果敢に挑むハイルマンは、72周目のヘアピンで8号車がオーバーランすると、すかさずイン側のラインをとって鮮やかに逆転! その後ペースアップを図り、単独2位でレースを終えた。

 開幕戦から1-2フィニッシュを続けるPETRONAS SYNTIUMチーム。ライバル・ポルシェとの激しい攻防戦は、今後さらにヒートアップすることが予測される。次回は長いストレートを持つ富士スピードウェイでの4時間レース。チームメイト同士の戦い、そしてライバルとの好バトルを制し、連勝記録の更新を目指す。

◆鈴木哲雄監督
 1号車には十分なギャップがあったので、ペナルティを受けても逃げ切ることができて良かったです。イムラン(・シャハロム)も落ち着いてペナルティを消化し、いいペースで走ってくれました。28号車のペナルティに関しても、幸運にもその直後にSCランになったのでタイムロスが最小限で済みました。富士ではもっと厳しい戦いになると思うので、改めてスタッフ一同気を引き締めて挑みたいと思います。

◆No.1 PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE
谷口信輝
ポルシェとの戦いを意識し、場合によっては柳田-僕-柳田の可能性もありました。貯金ができればイムランに乗ってもらう予定だったので、僕はアウトラップから攻めの走りをしました。貯金を作ったのに、(ピットストップで)エンジンが止まらず(ペナルティを受けて貯金を)減らしてしまいましたが、イムランも期待以上の走りをしてくれて、いい結果を残すことができました。

柳田真孝
8号車のポルシェが28号車とスタート直後からバトルを始めましたが、僕らは僕らのペースをキープしてレースをしようという気持ちがあったので、プッシュするというよりは敢えてタイヤを労わることに意識を置いてレースを続けました。結果、タイヤがキツくなることもなく、谷口さんと交代することができました。今日はバトルもたくさんして、しっかりとレースをしたという気持ちがあります。次もハードな戦いになるでしょうが、僕たちが持っているポテンシャルを最大限引き出せるようなレースをしたいと思います。

イムラン・シャハロム(Imran Shaharom)
終盤、ドライブスルーペナルティが出たときは心配になりました。後ろから28号車が迫っていたので、チームに無線で確認したら十分なギャップがあるから大丈夫といわれ、落ち着いて走ることができました。結果としてとてもラッキーな展開となり、みんなの力で勝利に導いてもらったと感じています。ドライビングに関してはまだ勉強することがたくさんありますが、実戦を重ねることで、チームメイトとの差を縮めていければ、と思います。

◆No.28 PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE
片岡龍也
8号車のポルシェは抜かれたあと一度抜き返したので、その後、3周もしたら差がつくだろうと思ったら逆に近づいてきました。その後も抜きつ抜かれつを展開し、結構いいバトルができて面白かったし、お客さんにも喜んでもらえるレースができたと思います。しかし、バトルでタイヤを少し使いすぎたこともあり、ピットインは予定より5周くらい早くなってしまいました。勝てるチャンスもなかったわけでもありませんが、1号車に分がありましたね。富士ではなんとかリベンジしたいと思います。

ファリーク・ハイルマン(Fariqe Hairuman)
10秒のピットストップペナルティが出ましたが、また挽回できるという気持ちで挑みました。前にいたポルシェは周回を重ねてくるとコーナーではツラそうだったので、ヘアピンでのミスをついて逆転しました。(8号車の)竹内サンは速い選手だと知っていたので、その人とフェアなファイトをして、そのうえ上手く抜けたのがとてもうれしいです。

メルビン・モー(Melvin Moh)
黄旗区間で追い越しをしたのは僕のミスです。幸運にもペナルティを消化した後、SCランとなり、救われました。本当にラッキーでした。前の8号車ポルシェとの差もあまり広がらなかったし、SCカー解除後はハードプッシュしました。ただ、渋滞がひどく、レース3戦目で経験不足の僕にとっては難しいコンディションでした。その中で多くの経験を積めたので、今後の戦いに活かして、もっといいファイトができるように頑張ります。

本日のレースクイーン

朝野姫羅あさのきら
2025年 / スーパーGT
レーシングミクサポーターズ
  • auto sport ch by autosport web

    FORMATION LAP Produced by autosport

    トランポドライバーの超絶技【最難関は最初にやってくる】FORMATION LAP Produced by auto sport

  • auto sport

    auto sport 2026年2月号 No.1616

    スーパーGT 20周年記念特集
    激動、勇退、高揚。
    忘れられない20年

  • asweb shop

    STANLEY TEAM KUNIMITSUグッズに御朱印帳が登場!
    細かい繊細な織りで表現された豪華な仕上げ

    3,000円