スーパーGTシリーズをプロモートするGTアソシエイションとニッサン、レクサス、ホンダの3社は16日、鈴鹿サーキットで記者発表会を行い、2014年からスーパーGT500クラスに参戦する新規定車両をお披露目した。
2009年からDTMドイツツーリングカー選手権と車両規則統一を目指し交渉が進められ、14年から新規定が導入されることが決まったスーパーGT500クラス。14年からのGT500車両は、エンジンなど一部をのぞいてDTMと同じ車両規定となり、規定上DTMを戦うBMW、アウディ、メルセデスベンツの3社のマシンと同じものとなる。
そんな14年規定のGT500クラス車両については、事前に1回のシェイクダウンを行い、今回の鈴鹿が公式な初めてのお披露目。16日の11時から行われた合同の発表会には、多くのメディアが詰めかけ、国際的な関心の高さを伺わせた。
記者発表会では、GTアソシエイションの坂東正明代表の挨拶の後、3社の新GT500マシンが順にアンベイルされ、初めてその姿を現した。ニッサンは、宮谷正一ニスモ社長が「GT-R以外は考えられなかった」というように、現行のR35 GT-Rをそのまま使用。新規定に合わせた車両となった。
一方、ホンダは伊東孝紳社長が宣言したとおり、ミッドシップレイアウトを採用したNSX-GTコンセプトを投入。「他社さんと異なり、MRレイアウトにするのは難題だった」という開発の苦労を乗り越え、「可能な限りNSXコンセプトのデザインを実現した」という仕上がりになっている。
そしてレクサスは、2012年9月のパリモーターショーで公開した、「将来のレクサスラインナップに加わるスポーティエントリーモデルを示唆する」2ドアコンセプトモデル、『レクサスLF-CCをベースとした新型レース車両』として発表された。具体的な車名はまだ確定していない。
3社のマシンはいずれも“デザインライン”と呼ばれる車体下部に空力処理を行えるDTM規定と同様のエアロを身に纏い、共通リヤウイングを装備。とは言え、3社それぞれにレギュレーションを研究したと思われる処理が見て取れるものとなった。
この新しいGT500規定マシンはこの後、コース上で写真撮影とテストが行われる予定だが、事前にスポーツランドSUGOで行われたテストの際、レクサスの『LF-CCをベースとした新型レース車両』はトラブルが発生。午後のテストとスーパーGT第5戦鈴鹿の決勝日に行われるデモランには参加できないと明らかにされた。