フェルナンド・アロンソは、FIAに対し、バジェットキャップ論争によってF1が大きなダメージを被っていると訴え、この規則が強行されれば、F1が消滅する危険すらあると主張した。
モナコGPが行われる今週末、バジェットキャップ制についてFIA、バーニー・エクレストン、フォーミュラワン・チームズ・アソシエーション(FOTA)が再度会合を開く予定だが、FIA会長マックス・モズレーは、この制度の“任意”の要素については取りやめることにしたようだが、予算制限については強行する構えだ。一方、フェラーリをはじめとするチーム側は、4,000万ポンドの額は低すぎるとしており、規則を緩和することを求めている。フェラーリ、トヨタ、レッドブル、アロンソの所属するルノーは、予算制限制が導入されれば、F1から撤退すると主張あるいは示唆している。
「僕はF1が消滅してしまうことを懸念している」というアロンソのコメントを、APとBBCが伝えている。
「もし7チームが去れば、F1はなくなってしまう。皆が手をこまねいて、僕らがどれほどこのスポーツを傷つけているのか、この2カ月間にこのスポーツがどれだけダメージを負ったのかを誰も考えないことが僕には不思議でならない。とても憂慮すべきことだ」
「新チームが3つか4つ参入し、大手マニュファクチャラーが撤退するなどということは僕には理解できない。世界でトップ10のドライバーも失うことになるのだ。F1はもはや興味深いものではなくなるだろう。もしビッグチームとビッグマニュファクチャラーがF1を去ったら、僕は小さなチームとレースをしたいとは思わない。それはもはやF1ではない。他にもたくさんのカテゴリーがあるのだ」
「今後数週間のうちに問題が解決されることをドライバーたちは望んでいる。それができなければ、F1はおしまいだ。スピードの速いGP2になってしまい、イベントとして何の関心も持たれなくなるだろう」