ベルギーGPでホンダが新スペックエンジンを投入することで、マクラーレンのフェルナンド・アロンソとジェンソン・バトンはグリッド降格ペナルティを受け、最後列からのスタートになると予想されている。しかしふたりは性能の向上が期待できるのならペナルティは喜んで受けると述べた。

 ベルギーGPに向けてホンダは3トークンを使用してパワーユニットを改良した。ホンダF1の新井康久総責任者は、燃焼室を変更し、給排気システムのレイアウトを変えることで、燃焼特性を向上させ、ギヤトレインの変更も行うと明かしていた。ホンダは今回のアップグレードで出力においてフェラーリに並ぶことを目指している。

 現在の規則では、パワーユニットの各エレメントは1シーズンで4つまでしか使用できず、それを超える場合、たとえばいずれかのエレメントが最初に5基目(あるいは6基目など)に入ったときには10グリッド降格、その後その他のエレメントが5基目(あるいは6基目など)に入ったときには5グリッド降格されると定められている。

 バトンはすでに7基目のエレメントを使用しているため、今回7基目のICEを使うことにより5グリッド降格のペナルティを受けることになる。アロンソはまだどのエレメントも7基目に入っておらず、そのため7基目のICEの投入で10グリッド降格になる。ICE以外のエレメントも交換するとなると、さらなるグリッド降格を受けなければならない。

 しかし先月導入された新規則により、パワーユニットのエレメント交換によるペナルティは最大でも最後尾グリッドへの降格にとどめられ、レース中のタイムペナルティは廃止になることが決まった。
 このため、マクラーレンはベルギーの週末に2台とも2回のエンジン交換を行うことを計画している。

 最初のプラクティスの前にエンジンを交換、データを分析した後、2回目のプラクティスの後に再度交換し、8基目のエンジンを搭載する計画だという。そうすることで、2台はベルギーではおそらく最後列からのスタートになるものの、その後はペナルティなく2基のエンジンを使用できることになる。

「シーズン後半の戦いのなかで、何戦かを犠牲にしなければならない。ここがそのひとつだ」とアロンソは述べている。

「ここのコースレイアウトは僕らに適したものではないので、最高の競争力を発揮できることはないと思われる。だからペナルティを受けてしまうのに最適な場所なんだ」

「でもこれが今シーズン最後のペナルティにはならないことを覚悟しておく必要がある。来年に向けてエンジンとマシンを改善しなければならない。今季残りのレースでペナルティを受けたとしても、それでパフォーマンスが向上するのであれば大歓迎すべきことだ」

 バトンも同様に、向上していくためならペナルティを受けてもかまわないと語った。

「ペナルティを受けて最後尾からスタートすることになる。でも正直な話、パワーと信頼性が向上するのであればその方がいい」
「どれぐらいの競争力が見られるのかは分からないけれど、新しいエンジンと空力のアップデートを導入し、どうなるのかを見てみるよ。ここやモンツァでパワーの向上が図れるなら、ペナルティは喜んで受ける」

 ホンダはこれで合計5トークンを使用、今季中に使えるトークンはあと4点残っている。

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