2012年までスーパーGT500クラスにLEXUS TEAM Keeper Kraftとして参戦していたクラフトレーシングが4日、2013年のGT500クラス参戦を断念することを明らかにした。今後についてはGT300クラスへ移行し参戦の可能性を探るか、GT参戦休止の可能性もあるという。
90年代後半からGT300クラスにトヨタ・キャバリエやAE86トレノで参戦するなど、ユニークな車種で活躍してきたクラフトは、2002年にGT500にステップアップ。以降1台、もしくは2台体制で参戦し、12年はKeePer Kraft SC430として国本雄資/アンドレア・カルダレッリのコンビで参戦してきた。
しかし4日、クラフトレーシングの橋本祥之代表の名でチームのブログに『お知らせ』と題された投稿がされ、「誠に残念ではございますが、今シーズンGT500クラスへの参戦は断念致しました」と2013年のGT500参戦を断念する決定を明らかにした。
参戦断念の理由について橋本代表は、「この結論に至るまでには色々と難しい問題がございましたが……ここにそのすべてを書く事はできません。GT500クラスはメーカー同士の戦いであり、チームの意思だけではいかんともし難いクラスであるという事をご理解頂ければ幸いと存じます」と語っている。
長年スーパーGT/JGTCに参戦する名門であるクラフトレーシングだけに、今後の活動が気になるところだが、当面の方向性としてGT300クラスへの参戦の可能性を探っているものの、「こちらも決して楽観的な状況ではありません」と橋本代表。「ある程度の時期を区切り、場合によっては今年度のGT参戦は『一時休止』という決断も必要になるかと考えております」という。
昨年のシーズン終了後からこのクラフトレーシングのGT500参戦断念は噂が出ており、auto sport本誌でもその可能性が報じられていたが、クラフトが走らせていた1台をトムスが走らせ、トムスがひさびさの2台体制になるのではないか等の噂があがっていた。
「弊社に取りましてもまさに青天の霹靂という事態ではございましたが、近い将来再び同じ舞台に戻れるようゼロからスタートしたいと考えております」と橋本代表。今後のチームの動きによってはGT300クラスの勢力図にも変動がある可能性があり、レクサス陣営の動きとも合わせて注目していきたいところだ。