クリスチャン・クリエンに関し、2010年には新規チームのいずれかからF1に復帰するというウワサや、今季中にも現在在籍しているBMWザウバーでレースに出場するというウワサまで出てきているが、本人はそれは推測に過ぎないと否定している。
クリエンは2004~2006年にジャガーおよびレッドブル・レーシングでレースをした後、ホンダのテストドライバーを務め、2008年にはテストドライバーとしてBMWザウバーに加入した。まだ26歳のクリエンだが、F1の経験は豊富であり、来季F1にデビューする新規チーム、USF1、カンポス、マノーにとっては魅力的な人材であるとみられ、このうちのひとつから2010年にF1レースに復帰するのではとの推測が持ち上がっている。
さらには、フェルナンド・アロンソがフェリペ・マッサの代役として今季中にフェラーリに移籍をするというウワサに伴い、これによってルノーが来季に向けて獲得を目指していると見られるロバート・クビカがルノーの空席に収まり、クリエンはクビカに代わってBMWザウバーでレースに復帰するのではという推測まで出てきている。しかしクリエン本人は、そういったウワサは推測に過ぎないと否定している。
「今のところ推測にすぎないよ」とクリエンはオーストリアのメディアに対してコメントしている。
「状況の見通しが全く立っていないからね。今僕が集中してやらなければならないのは、今後も全力でトレーニングを行っていくことだけだ。フェラーリを見ればわかるように、あっという間に状況が変わる可能性だってある」
BMWは今季末でのF1撤退を決めているものの、クリエンは、もしBMWザウバーが買い手を見つけてF1活動を継続するなら、現在のチームにとどまりたいと考えている。
「今季に入ってからいくつか打診がきている。新しいチームは当然のことながら、経験のあるドライバーに関心があるからね。それでも僕にとってはこのチーム(BMWザウバー)が一番の選択肢だ。人材やヒンウィルの設備を考えると、僕らが2010年に力のあるマシンを作れない理由はないと思う」
