デイビッド・クルサードが、インドGPでルイス・ハミルトンとの接触に関してフェリペ・マッサにペナルティを科したスチュワードの判断を批判した。
今季頻繁に接触を繰り返しているハミルトンとマッサが、インドGP決勝でも接触した。ハミルトンが前を行くマッサを抜こうとした際に2台は接触、しかしこれまでと異なり、今回はマッサにペナルティが科された。
マッサはこれに対する不満を表しているが、レーススチュワードを務めたジョニー・ハーバートは自分たちの判断は正しかったと後に主張している。
しかしクルサードは、この接触は単なるレーシングアクシデントであり、どちらかが悪いとすればそれはハミルトンの方だったと述べている。
「彼らには早急にふたりの間で問題を解決してほしい。だが今のところ我々にはインドGPのコース上で起こったことを分析することしかできない」とクルサードはTelegraphでの自身のコラムに記している。
「私としては、24周目の彼らの接触はレーシングアクシデント以上のものではないと思う。万が一そうでないとしても、悪いのはルイスの方だった」
「フェリペに責任があるとみなされた理由が私には理解できない。ドライバーは常に、後ろのマシンに責任があると教えられてきた。だから私としては、スチュワードは起こったことを誤解していると思う」
「だがルイスを責める気は全くない」
クルサードは、どちらかといえばハミルトンが悪く、スチュワードがマッサにペナルティを科したのは間違いだとして、スチュワードの決定の一貫性のなさを懸念していると述べた。
「スパでルイスがザウバーの小林可夢偉と接触した際、私は彼を擁護した。だが、今回は彼の方が悪いと思う」
「タイトなヘアピンへの進入でルイスがフェリペに並びかけたとする。そこではブレーキングゾーンは100m、つまり数秒続く。その場合はマッサは諦めるべきだったと思う。だが4速ギヤの左コーナーへの進入で150~160km/hの場合はどうか。そこではブレーキングゾーンは1秒だけだ。マッサが責任を負える状況だとは思わない」
「しかしこれはルイスとフェリペだけの問題ではない。どのドライバーにも起こりうることだ。私としては、スチュワードの決定に一貫性がないことの方が心配だ」
「F1のように複雑なスポーツでは、このような問題を判断するのは本当に難しい。だが、ルイスに対して今年はあまりにも多くのペナルティが出ているため、彼らはバランスをとろうとしたのではないかと思えるぐらいだ」