昨年限りでF1を引退したデイビッド・クルサードが、早ければ来年からレースに復帰することを検討しているようだ。
2008年の最終戦ブラジルGPでF1を引退したクルサードは、それまでの15年におよぶキャリアの中で13のグランプリ優勝を遂げ、表彰台獲得は62回、通算獲得ポイントは535ポイントを数えるなど、ワールドチャンピオンこそ手にしていないものの、イギリスではもっとも成功したドライバーのひとりと言われている。
そのクルサードは今シーズン、その経験を生かして地元BBCのF1解説者として活躍してきたが、引退レースの舞台となったブラジル・インテルラゴスを前にして、再び自分の右足がうずき始めていると認めた。
「僕はまだ競争できるレベルにあるし、(F1においても)いまだコンペティティブだと思っている。F1を引退するとは言ったが、ヘルメットを完全に置くとは言っていない」とクルサードはUAEの全国紙に対して語っている。
「11月からは他の選択肢も見てみるつもりだ。僕自身はレースをすることに対してそれほど年をとったとは思っていないし、スポーツカーといったところはまだまだやれると思う。機会があればいいけど、それ以外にも検討すべきものはあるよ」
クルサードは、スポーツカーの経験という意味では1993年にTWRのジャガーXJ220でル・マン24時間レースに出場している。その時は、デイビッド・ブラバムとジョン・ニールセンと組んでGTクラス優勝、総合でも15位に入ったが、レース後に排気系のレギュレーション違反が発覚したため最終的には失格という結果に終わっている。