2015 SUPER GT 第6戦「SUGO GT 300km RACE」(9/19-20)
スポーツランドSUGO(1周3.704km)
入場者数:予選8,000名、決勝28,500名 合計36,500名
9月20日(日)、シリーズ生き残りを懸けた正念場となるSUPER GT第6戦「SUGO GT 300km RACE」の決勝が行われ、背水の陣で勝利を目指すDENSO KOBELCO SARD RC Fは、スタートドライバーの平手が、グリッド最後尾からペース良く追い上げて12位まで巻き返していたところで、26周目の競り合いの中のアクシデントによりコースサイドに激しくヒットし、悪夢のリタイアとなった。激しいクラッシュであったが平手はドクターチェックで何も問題はないことが不幸中の幸いとなった。
艱難辛苦の戦いが続くDENSO KOBELCO SARD RC F。ポイントは獲得できず、ドライバーランキング12位(合計18点)、チームランキング13位(合計30点)に。もてぎ GTA公式テストを9月25日(金)・26日(土)をこなした後の次の第7戦は、10月31日(土)・11月1日(日)に九州・阿蘇近郊のオートポリスにて開催される。
公式練習走行
前戦鈴鹿では決勝で速さを見せ追い上げたものの、不運が重なったDENSO KOBELCO SARD RC F。これまで艱難辛苦の戦いが続いており、残り3戦はタイトル争い生き残りへ毎戦落とせない戦いが続く。瀬戸際に立たされた正念場となる第6戦は、杜の都仙台近郊のスポーツランドSUGOが舞台。コースは高低差73mもあってウェイトや燃料リストリクターの影響も大きいテクニカルなマウンテンコース。道幅が狭くアクシデントが起きやすく、激しいサイドバイサイドの攻防が続き、サバイバル戦が予想される難コースである。公式予選はノックアウト方式(Q1、Q2)で、決勝は約2時間の300kmで争われ、ピットストップは1回。ウェイトハンディは現獲得ポイントの倍の数値となる36kgを搭載する。
7月下旬に当地で行われたGTA公式テストではGT500上位がコースレコードを上回り、トップは1分11秒台に突入。DENSO KOBELCO SARD RC Fも負けじと1分12秒356の5番手タイムをマークした。残るレースはあと3戦。タイトル争い生き残りを懸け、のるかそるかの正念場にチーム一丸となって背水の陣で勝利を目指してった。
19日(土)午前中の公式練習走行は、気温32度/路面温度29度で朝方まで降った雨の影響でウェットエリアのある路面状況。9時から85分間の混走セッションが開始されたが、コースの半分がウェットで後半セクターがドライという半端な状況から完全にコースが乾くまで走行を待つことに。路面状況が改善したことから9時27分に平手がドライタイヤを装着してコースイン。今回、今まで以上の意気込みで臨んでいる平手が赤旗中断を挟みながら8周を走行し、1分13秒102の4番手タイムをマークした。9周目からは同じく闘志を燃すヘイキが同じタイヤを装着したままドライブし、クルマとタイヤの確認ならびに自身の慣熟を7周にわたって行った。続いて再び平手が別のタイヤを装着してコースイン。19周目に自己ベストタイムを更新する1分13秒046の6番手タイムをマークした。その後、再びヘイキが同じタイヤで6周ほど感触を確認し、混走セッションを6番手で終えた。続く10分間のGT500単独セッションでは、ヘイキがアタックシミュレーションを行い、4周目に1分13秒430のタイム。公式練習走行ではトータル33周を走行。平手がマークした1分13秒046の12番手タイムでQ1への準備を終えた。
公式予選
■Q1:平手が超僅差のQ1突破ならず
20日(土)気温25度/路面温度34度で雲が多く陽が陰りがちの中で行われたQ1。午前の公式練習走行よりも気温が大きく下がったコンディションとなった。今回はいつもよりも早めとなる残り10分経過したところで平手が真っ先にコースイン。丁寧にウォームアップをタイヤに施した平手は、まずは4周目に4番手タイムとなる1分12秒850。さらにセクターベストをマークしてアタックを続けた平手は好ペースでセクター2を駆け抜けた。続くセクター3でもコンマ1秒削ってきたが、ライバル勢もアタックを続けており緊迫した状況。1/10秒違っただけで大きく順位が変わってしまう拮抗した展開に。平手は最後までフルスロットルで全力を尽くしタイムを約コンマ2秒更新する1分12秒644を叩き出しす。だがトップから15位までがコンマ7秒以内に収まる超僅差となったQ1で突破ならず。誠に悔しい15番手となった。決勝は最後尾からの巻き返しを狙う。
決勝
■フリー走行
20日(日)決勝日は秋晴れとなり、気温22度/路面温度27度のドライコンディション。9時から30分間のフリー走行が行われ、まずはスタート担当の平手がコースイン。赤旗中断を挟みながら8周ほど燃料を積んだ状態のクルマを確認。続いてヘイキが第2スティント用タイヤの皮むきと決勝セットの確認などしながらチェッカーまで9周走行し、決勝への準備を整えた。
■決勝スタート
第1スティント:平手が好ペースで追い上げも悪夢のクラッシュ
20日(日)14時決勝スタート時も爽やかに晴れ渡り、気温26度/路面温度38度のドライコンディション。スタートドライバーの平手が、グリッド最後尾からペース良く追い上げて4周目には12号車を抜き13位に。10周目には38号車を抜き去り12位に浮上した。闘志むき出しに巻き返す平手は一進一退の攻防を38号車と繰り広げる展開に。13周目にレインボーコーナー立ち上がりで激しく挙動を乱した虚を突かれ13位後退。激しい攻防はその後も続き、競り合いは更にヒートアップしていった26周目、64号車が緊急ピットし1号車がレインボー手前でスピンにより11位に浮上した直後、9位17号車を交えて三つ巴の超接近戦となったレインボーコーナーの立ち上がりで、10位38号車を抜きさろうとした際に幅寄せされ2回ほど接触。コース外に押し出された格好となった平手が堪らずスピンオフ、反対側コースサイドに激しくヒットしてしまうアクシデントが発生。クルマは大破し走行不可能になり、悪夢のリタイアとなってしまった。激しいクラッシュであったが平手はドクターチェックで何も問題はないことが不幸中の幸いとなった。その後、アクシデントの原因となった38号車には危険な運転行為としてペナルティが課せられることとなった。
艱難辛苦の戦いが続くDENSO KOBELCO SARD RC F。ポイントは獲得できず、ドライバーランキング12位(合計18点)、チームランキング13位(合計30点)に。もてぎ GTA公式テストを9月25日(金)・26日(土)をこなした後の次の第7戦は、10月31日(土)・11月1日(日)に九州・阿蘇近郊のオートポリスにて開催される。
平手晃平
「決勝は良いペースで追い上げていってましたが、競い合いの中でのアノ牽制に対して既にクルマが並びかけ追い抜きかかっていたので避けようも無く、クラッシュとなってしまいました。幸いにも身体の方は大丈夫です。気持ち的にショックが残っていますが、もてぎGTAテストへ向けて気持ちを切り替えて、今季残り2戦に力の限りを尽くします。引き続きご声援お願いします!」
ヘイキ・コバライネン
「本当に悪夢のようなタフな週末だった。それにしてもコーヘイへの幅寄せはドライバーとして疑問を感じるね。起こってしまったことは取り返しがつかないけど、コーヘイの体が無事であったのは幸いだった。チームとして次のもてぎテストへ向けてハードワークが続くだろうが、目標を見失わないように頑張りたい。すべきことはたくさんあるからね」
野田英樹
「予選は苦戦しましたが、決勝で力を発揮するタイヤだったので想定通りスタートから安定して良いペースで走れていて、これからという所で競い合いの中とはいえ、あの様な事はあってはならないこと。晃平が無事だったのが何よりでした。実力を出し切れずタイトルへの望みは、ほぼ絶たれてしまいましたが、残りの2戦をチーム一丸となって全力で戦います!」