カルロス・サインツJrは、F1若手テストで初めてF1マシンに乗り、同じトロロッソのダニエル・リカルドと僅差のタイムをマークした。サインツJrは、F1マシンに乗るという夢がかない人生において最高の日になったと喜びながらも、テストのタイムはそれほど重要ではないと述べている。
18日の午前中にリカルドがその日のトップタイム1分32秒972をマーク、午後にマシンを引き継いだサインツは1分33秒016で2番手に並んだ。
「今回のテストは単なるテストにすぎない。今回テストに参加したこと、このテストでいい仕事をすることによって、将来のF1参戦が決まるわけではない」とサインツJr。現在18歳の彼は、レッドブルジュニアの一員で、今季GP3に参戦している。
「僕がここにいるのは、レッドブルがテストをするドライバーとして僕を選んだからだ。そうはいってもこのテストに何の意味もないわけではない」
「僕が唯一望むのは、彼らが僕のパフォーマンスに満足してくれることであり、自分がもっとテストに参加できるぐらい成長することだ」
自分がいい仕事ができたかどうかを判断するのはチームであると、サインツJrは述べている。
「僕のポジションについて判断するのはトロロッソの人たちだ。僕じゃない」
「9番手になるよりは2番手の方がいいに決まっている。でも実は2秒遅かったということもあり得るんだ。タイムには、エンジンのミクスチャーやダウンフォースなど、さまざまな要素が影響するから、判断するのは難しい。燃料搭載量による差もとても大きい」
「自分がいい仕事をしたのかどうかについては、チームに判断を任せ、彼らから何か言われるまでは考えないつもりだ」
タイムの重要性を打ち消したサインツJrだが、F1初走行の日を迎えた喜びは隠していない。
「本当に信じられない気分だった」と彼は言う。
「F1カーの感触をつかみ、そのポテンシャルを知るのに適したサーキットがあるとすれば、それはここシルバーストンだ」
「僕にとって今日という日は人生で最良の一日だった。夢がかなったし、それはとても重要なことだ。クルマから飛び降りた後、メカニックやエンジニアの皆、ひとり残らず全員に『ありがとう』と言って回りたかった。彼らは僕の人生の中で最も重要でハッピーな一日を分かち合ってくれたからね」
サインツJrは、テスト最終日の金曜にはレッドブルのマシンを走らせる。