ザウバーのチームプリンシパル、モニシャ・カルテンボーンが2014年のドライバーラインナップについて語った。育成ドライバー、セルゲイ・シロトキンを走らせる予定であるが、まだ正式な発表を行える段階ではないということだ。
ザウバーはロシアの投資者と大規模な契約を結び、その一環としてシロトキンを来年F1に参戦させるために育成することを決めた。
シロトキンは最近、ロシアのソチでのデモ走行でF1初走行を経験した。スーパーライセンスを取得していないシロトキンのため、チームは来季開幕までの間に約15日にわたり走行の機会を設けることを予定、10月末には本格的なテストプログラムを開始するものとみられている。
F1公式サイトのインタビューにおいて、シロトキンの進歩の状況を聞かれたカルテンボーンは、いい感触を持っていると述べた。
「私たちはセルゲイ・シロトキンと契約を結んでおり、2014年に彼をザウバーのドライバーの一員にするつもりでいます」とカルテンボーン。
「彼には力があると確信しています。彼は若く、才能あふれるドライバーです。もちろん今の時点で彼が実際にコース上でどういうパフォーマンスを発揮するかという話をしても、それは推測に過ぎません。でも私たちは、彼が見せるさまざまな要素から、そして(初めてグランプリでチームに合流した)モンツァで皆が見たものから、基礎は優れていると感じています」
「さまざまな要素から、スーパーライセンスを取得しチームで走らせるための準備に関していい感触を持っています」
シロトキンはリザーブではなくレースドライバーになる予定なのかという質問に対し、カルテンボーンは「彼は私たちのチームのレースドライバーになる予定です」と答えた。
現在のリードドライバー、ニコ・ヒュルケンベルグのパフォーマンスには非常に満足しているとカルテンボーンは語った。
「正直な話、ニコはここまで常に素晴らしいパフォーマンスを見せています。その点で私たちチームには何の失望もありません。ニコは常にマシンのポテンシャルを引き出しています」
ヒュルケンベルグは、来季フェラーリ入りは実現できなかったものの、ロータスの有力候補であると考えられている。
彼がチームを離れようとしていることにがっかりしているかと聞かれたカルテンボーンは次のように答えた。
「以前にも同じような状況は経験していますし、絶対に変わらないものなどありません。ドライバーは来ては去っていくものです」
リザルトにはうまくつながっていないが、エステバン・グティエレスは大きく進歩したと、カルテンボーンは述べている。
「彼は序盤は苦労しましたが、うまく苦境から抜け出しました。技術面も含め、レースを重ねるにつれて成長しました。ただ、不運なことに彼の進歩とパフォーマンスレベルを正確に表すリザルトを残せていません。それについては私たちチームが彼を助けてあげなければなりません。すべてがうまくまとまれば、彼はいい結果を出せるのです」
グティエレスの残留は確実かという質問に対して、カルテンボーンは「ふさわしい時期が来たら、ドライバーラインナップを発表します」とのみ答えた。
フェラーリとのエンジン契約の中にジュール・ビアンキを走らせるという条件がつくという説があるが、と聞かれたカルテンボーンはそれは単なるうわさに過ぎないと述べている。
「そんなことはありません。いずれにしてもうわさに対してコメントする気はありません」