BMWザウバーのチームプリンシパル、ペーター・ザウバーは、スペインGPを前に、シャシーとエンジンの信頼性の問題に関してすでに対策を行ったと述べた。また、資金面についても、今季いっぱいの活動資金は確保できており、心配はしていないと語っている。
BMWザウバーの小林可夢偉とペドロ・デ・ラ・ロサは2010年開幕4戦で多くのトラブルに見舞われ、これまで完走はデ・ラ・ロサが1回果たしたのみとなっている。
「もちろん4戦を経てノーポイントという状況には皆失望している」とザウバー。
「毎戦選手権ポイントの獲得を狙って戦うことが目標だった。しかしシャシーにもエンジンにもあまりにも多くの信頼性のトラブルが発生した。こんなことは普通ではない。過去数年、その点においては我々のチームはトップクラスだったのだから。我々はシャシー関係の問題をすべて細かく分析し、すでに必要な対策を講じている。エンジンパートナーのフェラーリも同じだ」
BMWザウバーは、スペインGPではC29にいくつかの改良を施し、パフォーマンス向上を狙う。いまだに大口スポンサーを獲得できずにいる同チームだが、今季末までの予算はすでに確保できているとザウバーは言う。
「11月末にチームを買収した時、スポンサーも全くなかったし、エントリー権もなかった。私は状況を把握した上でこのプロジェクトを進めたのだ。マシンは真っ白だった。もちろん、今シーズンに向けて、2010年初めにメジャースポンサーを獲得できると考えるのは非現実的だった」
「しかしながら、我々は今季の予算は確保している。今は主に2011年に向けて新たなスポンサーを見つけようとしているのだ。もちろん、今年のスポンサー獲得をもう諦めたということではないがね」
苦しいシーズンスタートを切ったBMWザウバーだが、ペーター・ザウバーは、BMWのF1撤退の後、チームを買収してF1活動を継続したことに後悔はないと再び断言した。
「11月末、私にはふたつの選択肢があった」とザウバー。
「チームを引き継ぐか、ヒンウィルを閉鎖するかのどちらかだった。後者については全く考えなかった。楽ではないことははっきりしていた。(もう一度当時に戻っても)私は同じ選択をすると思う」