ザウバーのチームプリンシパル、モニシャ・カルテンボーンは、数戦にわたってクラッシュを繰り返しているセルジオ・ペレスに関し、今季末で離れるザウバーに対して最後まで大きな貢献を果たすべきだと述べた。
ペレスは来季マクラーレンに移籍することが決定しているが、その契約発表後のレースでアクシデントを繰り返し、4戦にわたってノーポイントに終わっている。アブダビGPでもポール・ディ・レスタ、ロメイン・グロージャンとの5位争いの中でクラッシュを喫し、ペナルティを科せられた。
ザウバーはメルセデスとコンストラクターズ選手権5位争いをしており、両者の差は残り2戦で12点となっている。
ペレスはマクラーレンでの将来に気をとられて今季の戦いに集中できていないのではと聞かれたカルテンボーンは、次のように答えた。
「単に彼は不運な状況に陥っているだけだと思います。あるいは多少不運な状況を引き起こしてしまった部分もあるかもしれませんが」
「彼はプロですから、ザウバーでのキャリアをいい形で終えることでしょう」
「シーズンが終わる時に私たちが素晴らしいポジションに立てるよう、彼が貢献できるなら、そのことは彼自身にとってもプラスになりますし、次のチームに移籍するにあたって彼の能力を証明することにもなります」
カルテンボーンは、ペレスにペナルティを科すというFIAの裁定は厳しいものだったが、その姿勢は正しいと語った。
「アクシデントにはたくさんの要素が関わっていました」
「厳しい部分はありますが、最近のFIAがとても厳しい対処をすることは分かっていました。それは今後こういった状況を起こさないために正しいことだと思います」
アブダビで小林可夢偉が6位に入ったことで、ザウバーはメルセデスとのポイント差を12ポイントに縮めた。カルテンボーンは、ペレスがミスせずポイント圏内で走り切っていれば、メルセデスとの戦いはもっと楽になったはずだと語った。
「結局のところ、誰が悪いかという話をしても意味はありません」
「でも彼はとても好調でした。2台揃って入賞していれば、(メルセデスとの)ギャップをもっと大きく縮められたはずです」