ザウバーのCEO、モニシャ・カルテンボーンは、小林可夢偉はセルジオ・ペレスに比べて運がなかったとして、シーズン後半にはペレスと同じぐらいいい結果を出せるだろうと述べた。ペレスは今季ここまでで2回表彰台に上っている。
ふたりのドライバーについて今シーズンの“中間レポート”を行うとしたら、どう記すかとF1公式サイトのインタビューにおいて聞かれ、カルテンボーンは満足していると答えた。
「『ふたりともぐんぐん成長している』と書くでしょうね。可夢偉はまだ3シーズン目、セルジオはまだ2シーズン目であることを忘れてはいけません。彼らはエンジニア、そしてチーム全体とのコミュニケーションをうまくとれるようになりました。彼らのインプットは高く評価され、ファクトリーでも非常に歓迎されています。彼らはヒンウィルに来てマシンの誕生について理解を深めようとしているようです。彼らがすべての開発作業について知りたがっていることは、エンジニアたちにとってとても喜ばしいことです。それにふたりは振る舞いもいいですね。もちろん多少感情が高まるようなときもありますが、ふたりとも若いですから。彼らについての中間レポートには『満足』と記します」
可夢偉のパフォーマンスがペレスと比べると下がりつつある理由は、という質問に対してカルテンボーンは可夢偉はいい仕事をしていると答えた。
「本当に彼のパフォーマンスはセルジオより低下しているでしょうか。リザルトがすべてを表しているわけではありません。可夢偉はいいパフォーマンスを発揮しています。でも確かに少し不運に見舞われています。予選では2回、彼のマシンにだけ問題が起きました。一方マレーシアでは、セルジオはかなりリスクの高い戦略をとり、それが実を結び、スポットライトを浴びることになりました。ですから、いくつかの要素がセルジオに有利に働き、可夢偉に関してはただ単純にうまく機能しなかったということだと思っています。まだシーズンは半分残っていますから、可夢偉はセルジオと同様の結果を出せると思います」
フェラーリの若手ドライバープログラムのメンバーであるペレスは、フェリペ・マッサの後任候補のひとりであると考えられている。ペレスをチームにとどめておけると思うかと聞かれたカルテンボーンは、心配はしていないと語った。
「私たちのドライバーラインナップは1シーズンを通してのものなので、その点で変更はありません。心配してはいません。まだシーズン中盤で、今シーズンはいい成績を出せると思っていますし、すべての兆候がそうなることを示しています。ドライバーたちは今シーズンのことだけに集中しなければなりません。将来について切迫した状況ではありませんし、私はリラックスしています」