ホンダエキサイティングカップ シビックインターシリーズ第1戦がオートポリスで開催され、谷口信輝がポール・トゥ・ウィンを成し遂げている。

 シビックレースがオートポリスで開催されるのは、これが初めて。またシビックレースの開催は、今年限りということもあって、まさに「最初で最後の」レースとなった。金石年弘、菊地靖を従え、ポールポジションを獲得したのは谷口信輝。昨年は松井隆幸と同ポイントだったものの、シビックレース独自の規定でチャンピオンを逃しただけに、賭ける思いは昨年以上だ。

 決勝当日は予報とは裏腹に、朝からあいにくの雨模様。シビックレースの決勝レースは、ウエットコンディションの中で開催された。ここで絶妙のスタートを決めたのが金石だ。菊地は「僕のスタートも悪くなかったのに、金石選手の方がうまかった」と、1コーナーまでに金石の先行を許してしまう。その金石はトップの谷口にも迫り、コース前半では何度も抜きにかかった。しかし、そのつど谷口はガードを固めて、逆転を許さず。第2ヘアピンのあたりから差もつくようになり、まず1周目を1秒2の差で終えると、そのまま少しずつ金石らを引き離していった。

 谷口、金石、菊地のトップ3が単独走行になった一方で、その後方では激しいバトルが繰り広げられていた。まず3周目に予選4番手だった大西隆生を、トモアキが抜いて4番手に。大西はその後、高島登や北野浩正にも抜かれてしまう。また、トモアキと高島の4番手争いは最後までテール・トゥ・ノーズ状態。しかし、トモアキが最後までポジションを守り続けた。

 最後は6秒差での圧勝となった谷口は、「雨のオートポリスで、いろんなことも試せたから、今後GTでも生かせたらいいね。こういうコンディションだったから、自分との戦いになったけど、まずは1勝!」と納得のレース運びに笑顔を見せた。2位の金石は「1周目に賭けていたんですけど、抜けてもブロックしなければならなかったから、厳しかったでしょう」と。今年も金石はスポット参戦ながら、「出る限りは打倒・谷口で頑張ります」と語っていた。

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