4日、メルセデスのミハエル・シューマッハーは、今シーズン末でF1から引退することを発表した。
引退記者会見の際のシューマッハーのスピーチは以下のとおり。
「僕の気持ちをお話しすることにしたが、それほど驚かれることはないと思う。今年いっぱいで引退することを決めた」
「僕はまだベストのドライバーたちと戦うことができるし、その力があるけれど、ある時点で別れを告げるべき時が来る。僕は今シーズン、そうしようと思う。今回は最後の引退になるだろう」
「この1カ月、これからも続けるためのモチベーションやエネルギーを自分が持ち合わせているのかどうか、確信を持てずにいた。100パーセント確信を持てずに何かをするというのは僕のスタイルではない。今日の決定によって、今までの疑問から開放される。優勝を争いたいという野心、走る喜びは、競争心によって育まれる」
「世界タイトルを争えるクルマを開発するという僕らの目標を達成できなかったのは事実だ。だが自分のキャリア全体の成果については満足していいと思うし、それははっきりしている」
「この6年、自分自身について多くのことを知った。たとえば、焦点を失うことなく自分自身を解放できるということだ。焦点を失うことは難しく、勝つことより教育的だ。僕は最初のころにはこれを時々見失った。自分が大好きなことをできるというのはありがたい。それによって信念を通すことができる。僕にはそれができた」
「ダイムラー、メルセデス・ベンツ、チーム、エンジニアたち、そしてメカニックたちに感謝したい。彼らはこの数年、僕に大きな信頼を寄せてくれた。そして、長年モータースポーツにおいて僕を支えてくれた友人、パートナー、仲間たちにも感謝の言葉を送りたい」
「でも一番感謝したいのは、(妻の)コリーナであり、家族の皆だ。彼らはいつも僕の味方をし、僕に信念を貫き喜びを分かち合う自由を与えてくれた。本当にありがたいことだ」
「これからシーズン最後まで、残りの数戦に集中し、皆と一緒にレースを楽しみたい。大いに楽しんでいこう。ありがとう」