トロロッソのセバスチャン・ブエミとハイミ・アルグエルスアリは、サードドライバーのダニエル・リカルドの存在に特にプレッシャーを感じてはいないと述べた。チームは、レースドライバーが成績不振の場合、シーズン中にリチャルドを昇格させる可能性があるとみられている。
リチャルドはレッドブル・ジュニアプログラムの期待の星であり、2011年のトロロッソとの契約には、金曜午前のプラクティスで毎戦走ることが定められている。また、ブエミとアルグエルスアリはシーズン前半しかレースシートは保証されていないといわれており、成績不振の場合にはリチャルドがレースドライバーに昇格することになりそうだ。
しかしアルグエルスアリは、リカルドがマシンのテストをすることを歓迎していると述べた。
「今年はたくさんの新しいものが導入されるから、ダニエルがマシンに乗ることは僕らにとってとても重要なことだ」とアルグエルスアリは英AUTOSPORT誌に対してコメントした。
「ダニエルは速いドライバーだ。僕らが改善すべき箇所、達成すべきものを判断するための意見を言ってもらえるだろう。金曜にF1マシンをドライブし、コースを学べるのは彼にとってもすごいチャンスだ」
「結局はプレッシャーは自分の問題だ。自分が自分の心の中で作り出すものであり、ネガティブなものではない。とてもポジティブなものだ。僕はFP1で走れなくても気にしない。正直言ってどっちにしてもそれほど走らないからね」
「マシンに乗って多くの周回をこなすことが大切なのは明らかだけど、僕としてはダニエルがウチにいてくれて、マシンを開発してくれる方がいい。彼は去年(レッドブルにいて)とても競争力の高いマシンをテストした経験があるから、彼なら比較ができる。それは重要なことだよ」
ブエミも、金曜朝に走れないことは自分にとってさほど重要ではないと語った。
「2回に1回グランプリの金曜朝に走れないわけだけど、正直言ってそれほどやることはないし、サーキットも(その時間帯は)クリーンじゃない」とブエミ。
「それに僕らは比較ができるようになる。ダニエルはレッドブルのマシンでとても速かったから、トロロッソのマシンではどうかを見ることができる」
「彼は僕らと同じマシンを走らせることになる。彼がこれまでいい仕事をしてきたことはチームも分かっているから、チームにとっていいことだ。僕としても楽しみだよ」
トロロッソは過去に何度もシーズン中のドライバー交代を行っている。2007年にはスコット・スピードとセバスチャン・ベッテルを、2009年にはセバスチャン・ブルデーとアルグエルスアリを交代させた。しかしブエミは、ドライバーを頻繁に換えるのは効率的ではないと考えている。
「ひっきりなしにドライバーを換えていたらかなり大変だ。挽回するのに時間がかかる。でも、ドライバーに力がなければならないのは確かだよ。遅いドライバーと1年も2年も過ごすことはできないからね」