フェラーリのチームプリンシパル、ステファノ・ドメニカリは、2010年最終戦アブダビGPでタイトルを逃した後、辞職することを考えたことを明かした。
アブダビGP決勝でフェルナンド・アロンソはチャンピオンを獲得できるポジションにいたものの、チームはマーク・ウエーバーをカバーするために早めのピットインを行う決断をし、アロンソはオーバーテイクが極めて難しいコースで、コース上でポジションを上げていかなければならない状況に陥った。結局アロンソは必要な順位を獲得できず、タイトルはセバスチャン・ベッテルのものになった。
チームには激しい批判が集まり、レース直後、ドメニカリはチームプリンシパルの職を離れることも考えたと述べた。
La Repubblicaのインタビューにおいて、ドメニカリは、アブダビ後の数日は非常に辛い思いをし、辞職すべきかどうか考えたことを明かした。
「アブダビの後、私は自分自身の中で問題を提起した」とドメニカリは述べ、レース後2日間は眠れなかったことを明かした。
「自分が残ることが正しいのかどうか考えた」
「(残るのが正しいのかどうか)私は考えなければならなかった。責任の問題としてね。私はポジションに執着しているわけではないが、辞任するのは正しいことではないという結論に達した」
「私はチームのことをよく知っている。この数カ月の出来事をうまく生かす上で私は適任だと思う。方法論的な面で、マラネロではほぼすべての物事を変更した。このハードワークの結果はすぐに現れるはずだ」
一方でドメニカリは、アブダビでのミスは大きなものだったが、それによって他のすべてのことを否定すべきではなく、ミスを繰り返さないよう対策していくと述べた。
「あのミスは、大きさという意味では、とてつもなく大きなミスであり、悲惨な影響を及ぼした。だが通常のレースで起こっていたら、普通のミスとしてみなされただろう」
「だから、あのミスのせいで、よいことを含め、すべてをなかったことにするべきではない。我々は変更を行う予定であり、それは数時間のうちに公式に発表される。デリケートな決定を行う人物が、再び過ちを犯さないために必要なすべての手段を得られるようにする」
「私は精神的な面でもチームのサポートをしようと思う。戦いにおける最も厳しいペナルティは、負けた後に受けるからだ」
フェラーリは4日、クリス・ダイヤーがヘッド・オブ・レーストラックエンジニアリングのポジションを離れ、元マクラーレンのパット・フライが後任を務めることを発表した。