日産自動車のハイパフォーマンスブランドであるニスモは27日、F1ウイリアムズチームの母体であるウイリアムズ・グループに属する、ウイリアムズ・アドバンスド・エンジニアリング社と、高性能ロードカーの開発についての契約について合意したと発表した。
ウイリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングは、ウイリアムズ・グループの一員で最先端自動車技術やF1で培った技術を提供している企業。今回、空力、シミュレーション、材料工学などの分野で、2014年以降に世界中でリリースされるニスモ商品の開発チームに協力していくという。
「ニスモは30年以上にわたるレース参戦によって作り上げられたブランドであり、我々の製品をさらに高い領域で生産していくにあたって、ウイリアムズのように我々と同じハートをもった会社と協力するのは非常に合っていると言えます」と語るのは、ニスモの宮谷正一社長。
「ウイリアムズには、レース用のテクノロジーをロードカーのテクノロジーに活かしてきた歴史があります。そして、ウイリアムズとともに集中的にニスモ商品を開発していく関係を楽しみにしています」
また、ウイリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングの創設者であり、チームプリンシパルのサー・フランク・ウイリアムズは次のように語った。
「ウイリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングは、世界基準の高性能プロダクトを開発してきた歴史がある。今回の合意は、ニスモブランドの野心と可能性を考えると、非常に刺激的だ」
「両社はレースに対する情熱をともにし、最先端の技術を求めている。両社が密接に働くことによって、自動車テクノロジーの未来を切り拓くクルマを開発することができるだろう」
長年日本をはじめ、世界的なレースで活躍してきたニスモは、今年2月に横浜市鶴見区に新本社をオープン。ニスモブランドを、ニッサンのハイパフォーマンスブランドとして成長させる戦略を進めている。