NISSAN MOTORSPORTS
2014.04.17
高速仕様の空力セットアップで屈指のハイスピードバトルに挑む
2014 SUPER GT 第2戦 – プレビュー
2014年SUPER GT第2戦FUJI GT 500km RACEが、5月3日・4日の両日、静岡県東部にある富士スピードウェイで開催されます。3週間前に岡山国際サーキットでシリーズは開幕していますが、富士スピードウェイで行われる第2戦は東日本エリアで行われる第2の開幕戦として、多くのファンが待ち望む1戦となっています。そして同時に、この時期に富士ではビッグレースが開催されることが定例化していて、ゴールデンウィークの風物詩ともなっています。
今シーズンのSUPER GTは、GT500クラスのテクニカルレギュレーション(車両規則)が一新されたことが最大のトピックです。日産勢はニスモが新開発したNISSAN GT-R NISMO GT500で参戦することになりましたが、開幕戦では予選で2~3位、決勝でも3位表彰台フィニッシュなど、早くも高いポテンシャルを発揮しています。
チームラインナップとしては昨年と同様に、NISMOの23号車「MOTUL AUTECH GT-R」(松田次生/ロニー・クインタレッリ)を筆頭に、IMPULの12号車「カルソニックIMPUL GT-R」(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)、KONDO RACINGの24号車「D'station ADVAN GT-R」(ミハエル・クルム/佐々木大樹)、そしてMOLAの46号車「S Road MOLA GT-R」(本山哲/柳田真孝)の4チーム・4台で、それぞれが装着するタイヤは23号車と46号車がミシュラン、12号車がブリヂストン、24号車がヨコハマです。
富士スピードウェイでは事前の公式テストこそ行われていませんが、開幕直前となる3月下旬に3メーカーの合同テストが実施されており、各チームはニューマシンの熟成を進めていました。変更されたテクニカルレギュレーションは、ドイツで人気の高いDTMシリーズと基本的には共通ですが、エンジンは日本独自の2リットル直列4気筒直噴ターボエンジンが採用されています。
その一方でシャシー/ボディはDTMと共通で、以前に比べると開発が大きく制限されることになっています。ただし超高速サーキットの富士スピードウェイ用にはスペシャルの空力パーツを追加装着することが許されていて、もちろんニスモでもその開発に余念がありません。開幕戦を戦った“標準仕様"と、どこがどう違うのか、ファンには大きな楽しみとなっています。
開幕戦ではレクサス勢に一歩譲った格好となりましたが、今回の富士では反撃の準備は万端です。もちろんレクサス勢も、それは承知の上。そしてここまで苦戦が伝えられてきたホンダ勢も、今回一気に上位争いに加わろうと牙を研いでいることでしょう。これまで富士スピードウェイは、超高速のパワーサーキットとして、ここをホームコースとするレクサス勢が優位に戦ってきましたが、マシンが一新されたことで、その勢力図も変貌するかもしれません。
また開幕戦ではGT500クラスの全車が、これまでのコースレコードを更新するスピードアップぶりを見せていましたが、ハイスピードコースの富士で、どこまでタイムアップするのかにも関心が高まっています。
一方、GT300クラスで多数派となったNISSAN GT-R NISMO GT3ですが、#3「B-MAX NDDP GT-R」は今シーズン、ドライバーを星野一樹/ルーカス・オルドネスがコンビを組んでいます。さらに5台のマシンがプライベートチームからエントリーしています。中でも、これまでに何度もチャンピオンに輝いたことのあるトップチームのTAISANが、今シーズンからGT-R NISMO GT3にマシンをコンバートしているのも注目です。GT-R同士のバトルも一層激化の期待大となっています。GT300クラスのGT-Rにも是非、注目してください。