ルイス・ハミルトンは、親しい友人だったエイドリアン・スーティルが今年F1に復帰できることが決まって嬉しいと語った。スーティルの方はハミルトンは友人ではないと、冷淡な発言をしている。
ハミルトンとスーティルはF3時代に同じチームに所属し、F1昇格後も親しくつきあっていたが、スーティルの傷害事件に関する法廷審問にハミルトンが証人として出頭することを拒んで以来、ふたりは絶縁していた。
2011年の中国GP決勝後、スーティルはハミルトンと共にナイトクラブに行き、そこでロータスのオーナーであるジニー・キャピタルのCEOエリック・ルクスと会い、彼の首に割れたシャンペングラスで傷を負わせた。
翌年、この事件に関する法廷審問がミュンヘンの裁判所において行われ、スーティルに対し執行猶予18カ月と20万ユーロの罰金という判決が下された。
裁判所は、事件が起こった際にスーティルの隣に座っていたとされるハミルトンに対し証人として出頭することを求めたものの、マクラーレンの新車発表会が近く当日はチームの業務があるとして、ハミルトンは出頭しなかった。
これに対して当時スーティルは怒りを表していたとBild紙は伝えている。
「ああいうやつとは友達でいたくない。僕に言わせれば彼は男じゃない」とスーティルは当時述べている。
「彼の父親でさえ僕にメールをくれて、うまくいくよう願っていると言ってくれた。でもルイスからは全く連絡がなかった。彼は電話番号まで変えた。だから僕からは連絡が取れなかった」
スーティルは2012年はシートを失ったものの、今週、フォース・インディアと2013年の契約を結んだことが発表された。
ハミルトンはスーティルがF1に復帰できることを祈っていたと語った。
「何度か彼にメールしたんだ」とハミルトンは木曜、F1合同テストが行われているバルセロナで語った。
「少し前に彼がシートを獲得する可能性があると聞いた時、『うまくいくよう祈っている』『シートをつかめればいいね。君はそのシートにふさわしい』『F1に戻ってこられるよう願ってる』と言ったんだ」
「(彼が契約したことを)知ってすぐ、ここに来る途中に彼にメールして、お祝いを言った。本当によかった」
スーティルから返事はないが、いずれ話ができるだろうと、ハミルトンは述べている。
「まだ彼からは返事はない。でもそのうち話せるだろう」とハミルトン。
「彼に会えるのが楽しみだ。しばらく会っていなかったからね」
「彼にとって素晴らしいチャンスだ。今年いい結果を出せるよう心から祈っている」
「(スーティルにメッセージを残して)『彼らが正しい決断をしたんだってことを皆に証明してほしい』って言った」
一方スーティルは今週、ハミルトンとは今は友人関係にないと発言している。
「彼にはもう連絡をとっていない。今は一切関係ない」とスーティルが述べたとguardianが伝えた。
「彼に会ってもいないし、話もしていない。いずれ会うことになるだろうけど、どうなるか分からない」