ルイス・ハミルトンは、F1第13戦シンガポールGPでマーク・ウエーバーがフェルナンド・アロンソのマシンに乗り込んだことについて、当事者のひとりとして危険性を指摘した一方で、F1の将来のためにもそうしたことは許されるべきだと語っている。
シンガポールGP決勝では、最終周にマシンをストップさせたウエーバーが、チェッカーフラッグ後にアロンソのマシンに同乗する形でピットへ帰還した。ところが、その際にスポーティングレギュレーション違反があったとしてウエーバーとアロンソにはそれぞれ戒告処分が下され、今季3回目の戒告となったウエーバーには次戦韓国GPでの10グリッド降格ペナルティが下されてしまった。
スチュワードの声明によると、アロンソがウエーバーを乗せるためにストップしたことで、走行中のメルセデスの2台が回避行動を強いられていた。
当事者のひとりであるハミルトンは、今回の件が一歩間違えれば事故につながりかねなかったことを認めている。
「僕はインラップ中だったのだけど、コーナーを曲がったら(コースの中央に)フェルナンドがいて、本当にびっくりしたよ」とハミルトン。
「僕は彼の右側によけたけど、もしマークが僕の行った方から歩いてきていたら、彼をひくところだった。幸運にも、そうはならなかったけどね」
ハミルトンは一方で、F1というスポーツの将来のためにも、こうした行為は認められるべきだと語った。
「ファンから見ればいいことだと思うし、レーシングライン上で止まらないなどの安全な方法で行われるのなら、将来のために許可されるべきだと思うよ」
「スポーツにおいて、それはクールなことだからね。(1991年シルバーストンでの)ナイジェル・マンセルとアイルトン・セナを覚えている。運転中、他のドライバーがストップしていて、僕もストップしたいと思ったことが過去にあったよ」