マクラーレンに移籍するというジェンソン・バトンの決断に関し、F1界のエキスパートたちは、口々に懸念を表している。
サー・ジャッキー・スチュワート、デイビッド・クルサード、マレー・ウォーカー、マーティン・ブランドルらは一様に、新ワールドチャンピオンであるバトンがマクラーレンに加入し、来季ルイス・ハミルトンのチームメイトになることに懸念を示している。
バトンがブラウンGPを離れ、マクラーレンと複数年契約を結んだことが18日、正式に発表された。本人は常に新たなチャレンジに立ち向かっていきたいのだとして、意欲を見せている。しかし、新たにチームメイトとなるハミルトンは、子供のころからマクラーレンの支援の下でレース活動を続けてきた、彼らのお気に入りのドライバーであり、チームはハミルトンを中心に動いている。そのために、バトンの今後を心配する声が多い。
「彼ら(マクラーレン)には、ひとりのドライバーのみを完全にサポートした歴史がある」とコメンテーターのブランドルは、BBCラジオに対して語った。彼は1994年にマクラーレンでミカ・ハッキネンとペアを組んでいたことがある。
クルサードと3度のワールドチャンピオンであるスチュアートは、以前からバトンはマクラーレンに行くよりもブラウンに残留すべきであると述べていた。
ウォーカーは、ロイターに対し、「バトンがハミルトンに後れをとらないでやっていけるのかどうか分からない」と語っている。
一方、ジョニー・ハーバートは、ザ・サンのインタビューにおいて、マクラーレンの新しいドライバーラインナップについて、「養子が甘やかされて育った息子に立ち向かうようなもの」と述べている。