ルイス・ハミルトンが、全19戦におよんだチームメイトとのタイトル争いを制し、2014年のF1ワールドチャンピオンに輝いた。

 アブダビで迎えた今季最終戦。ランキング首位に立つハミルトンの17ポイントリードで迎えた一戦は、1996年にデーモン・ヒルとジャック・ビルヌーブが争った日本GP以来となる最終戦のチームメイト同士によるチャンピオン決定戦となった。

 レースは、予選2番手のハミルトンが抜群のスタートでトップに立つと2番手を走るニコ・ロズベルグとの差を徐々に広げていく。すると、そのロズベルグにレース中盤パワーユニット(ERS=エネルギ回生システム)のトラブルが発生し、大きくペースダウン。終盤はリタイア寸前までいったロズベルグは、なんとか完走を果たしたものの、まさかの周回遅れとなる14位でチェッカー。一方、終始レースをコントロールしていたハミルトンは、終盤フェリペ・マッサの追い上げを許すもトップは譲らず、今シーズン11勝目となる通算33回目のトップチェッカー!
 この結果、ハミルトンは、ドライバーズポイントで2位のロズベルグを67ポイント差で破り、2008年に続く自身2度目のドライバーズタイトルを手に入れた。

 今年の最終戦は、獲得ポイントが2倍になるダブルポイント・システムが初めて適用されたため、ポイントリーダーのハミルトンは通常なら6位までの入賞で王座が決まるところ、その条件は2位以上となるなど、最大50ポイントを獲得できる今季最後のレースは、選手権リーダーにかかるプレッシャーも例年以上に大きかった。

 だがハミルトンは、これまでの厳しい戦いで力強さを増したレースペースを武器に、55周におよぶトワイライトレースをトップでチェッカー。逆転で初のチャンピオンを目指したロズベルグを最後の最後で退けた。

 2014年は、より複雑なV6ハイブリッド・ターボのパワーユニットが導入され、特にメルセデスのパワーユニットを搭載するマシンが速さを発揮。なかでも、ワークスチームのメルセデスAMGが、全19戦中16勝を挙げる圧倒的な強さを見せつけるシーズンとなった。
 それでもハミルトンは、シーズン序盤から常にロズベルグを追いかける展開だった。開幕戦をマシントラブルで失うと、そこからは4連勝で巻き返したものの、連続2位フィニッシュのチームメイトから奪えたリードはわずか(第5戦終了時点3ポイント)。そして、モナコ2連覇を許したハミルトンは、次のカナダで再びマシントラブルから痛恨のリタイアを喫し、オーストリア終了時点で最大29ポイントのリードを許してしまった。

 その後、11ポイント差まで詰め寄ったハミルトンだったが、第12戦のベルギーGPでスタート直後にロズベルグから接触を受け今季3度目のリタイア、再び29ポイント差をつけられてしまう。しかし、次のイタリアではロズベルグが自らのミスで自滅すると、シンガポールでもリタイアを喫し、ハミルトンが9戦ぶりのランキング首位に浮上。これで完全に勢いを取り戻したハミルトンはアメリカGPまで5連勝を達成し、最終戦も優勝で締め、見事チャンピオンを獲得した。

 アブダビを制したハミルトンは、今季11回の優勝と16回の表彰台を獲得。ポールポジション7回、フロントロウスタート15回、ファステストラップ7回、総獲得ポイント384で栄光のシーズンに幕を下ろした。

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