マクラーレンのジェンソン・バトンは、モナコGPの決勝中ほとんどの周回で自分の前を走っていたヘイキ・コバライネンのブロックに対して不満を表した。
オープニングラップの1コーナーでクラッシュが起きた後、ケータハムのコバライネンは13番手を走行、12番グリッドからのスタートだったバトンはコバライネンの後ろに位置することになった。
バトンはコバライネンよりピットストップのタイミングを遅くとったものの、コースに復帰した時にコバライネンの後ろで戻り、再び彼に押さえられることになった。
バトンは必死に追い抜きを試みるもののオーバーテイクはできず、スピンを喫し、その後コバライネンと接触し、タイヤのパンクでリタイアする結果になった。
「ヘイキは本当に遅かった。でもすごくうまいライン取りをするんだ」とレース後、バトンは語っている。
「マシンのライン取りがうまいと、オーバーテイクをするのは無理だ」
「彼は前を見るよりミラーを見ている時間の方が長かったと思う。でもそれが彼の選択だった。それによって僕はすごく苦労させられた」
バトンは、コバライネンは自分を前に出さないために何度もシケインをカットしたと主張した。
「それによってペナルティを受けないなんて(腹立たしい)。そのために僕らは足止めをくったんだ」
「シケインで彼のアウト側に出た時、彼はそのまま寄せ続けた。『OK、すぐそばがウォールだ。ホイールがぶつかるぞ』って感じだった」
「12位を争っている時にはバランスの取れたアプローチが必要なのに、彼はその点でうまくやっていなかったと思う。でも、『それがレース』だってことになるんだよね」
コバライネンへの苛立ちを感じている一方で、バトンは自分の敗因は予選で13位タイムしか出せなかったことだと認めている。
「予選で失敗し、スタート直後に不運だったことが、すべての原因だ。中団を走っていると、事故に巻き込まれやすい」
ポイント圏外を走っていたバトンは、最終的にリタイアに終わったのはそれほど残念なことではなかったと述べている。
「少なくとも最後の8周は走る必要がなかったから、その分苦しまずに済んだ。そういう見方もできるよ」