マクラーレンのジェンソン・バトンは、前戦マレーシアGPと再び同じ状況に陥れば、次もチームオーダーを無視してウエーバーに勝つと態度を一変させたセバスチャン・ベッテルの発言に驚いている。
バトンは、レッドブルのチームオーダー騒動について、シーズン2戦目にも関わらず、ふたりのドライバーにポジションキープを指示したレッドブル・レーシングの決定が愚かな行為だったと考えている。
しかしバトンは、ウエーバーに勝利の資格がないと感じれば「たぶん同じことをすると思う」と主張したベッテルの発言は、彼の性格からして予期しないものだっと語っている。
「多くのチャンピオンたちは、そうしたことをせずにタイトルを勝ち取ってきた」とバトン。
「個人的には、彼がそのような発言をしたことに驚いている」
「彼は優秀なドライバーだし、チームからは愛されているように僕には見える」
「彼は成功するべくして、成功を収めてきたと思っている」
バトンは、比較的のんびりした性格のベッテルが、そのような発言をしたのなら、それは「驚きだ」とコメントしながらも、レース前にチームが意図をもっと明確にしていれば、ベッテルが不満を口にできる状況ではなかったと考えている。
「彼が以前にもやっていることは明らかだ。彼は自分が何をしているのかを理解している」
「僕らは誰もがレースに勝ちたいと思っている。レース前の決め事としてチームオーダーがあることが分かっていれば、それはレース前に議論すべきことだ」
「一番の問題は、レース中に逆らうことだと僕は思う」
「もし、そうした問題が分かっていれば、僕はレース前に端っから同意なんかしない。レースになれば従うものとして臨まなければならないんだ」
またバトンは、個人的にはチームオーダーに賛成ではないものの、状況次第では自らその役目を負うこともあると語った。
「僕自身はチームオーダーが好きではない。以前に経験したことがあるが、レギュレーション的には合法だし、認められていることなんだ」
「チャンピオンシップの勝ち目がない段階で、チームから“君がチームメイトを数秒従えてレースをリードしているけど、彼にはチャンピオンシップ獲得の可能性があるから彼をパスさせてほしい”と言われれば、それは理解するだろう」
「むしろ、そうする必要が出てくる前に自らやると思う。それは正しいと思うからね」