マクラーレンのジェンソン・バトンは、ヘレステスト初日、トラブルで走行時間の多くを失ったにもかかわらず、全体のトップタイムをマークしたことに、自身も驚いていると語った。
昨年のマシンは速さはありながら信頼性が欠けていたため、タイトル争いに最後まで残ることができなかったマクラーレンだが、今年のテスト初日開始早々にトラブルに見舞われた。
2013年型マシンMP4-28でバトンがわずか3周のインスタレーションラップを走った段階で、フュエルポンプのトラブルが発生、バトンはマシンを降りた。
しかしこの日のセッション終盤に復帰したバトンは、全11チーム中トップとなる1分18秒861のタイムをマークした。
フェラーリのフェリペ・マッサは「信じられないタイムだ」と述べているが、バトン自身も驚いたと認めている。
「正直言って、ダッシュボードを見て驚いた。でもこのタイムには全く意味はないけどね」とバトン。
「各車、それぞれ搭載燃料量が違う。比較的軽くして走っているドライバーもいるし、かなり軽い状態で走っているドライバーもいる。でも初日としてはいい感触だ」
「どうやってあのタイムが出せたのか分からない。去年のマシンは素晴らしかったけれど、規則が変わった。小さな変化ではあるけれど、変化はあるんだ」
「それにタイヤも変わった。コンパウンドもコンストラクションも変化した」
フュエルポンプのトラブルで大幅に走行時間を失ったが、バトンはマシンのフィーリングはとてもよかったとして楽観的に考えている。
「何も大きな問題はない」とバトン。
「今朝のトラブルがそうとも考えられるけど、マシンのフィーリング的には修正すべき問題は何もない」
「このマシンにタイトルを取る力があるのかどうかは分からない。でも重要なのはフィーリングがいいということだ」
「今の段階ではラップタイムには何の意味もない。最後のテストであってもそうだ。速さを見せる必要があるのは開幕戦だ」
「重要なのはシミュレーターと同じ結果が出たことだ。それはとても大事なことだよ」