F1のボス、バーニー・エクレストンは、シンガポールGPでセバスチャン・ベッテルの早期タイトルが実現しなかったことをいいニュースだと捉えている。
シンガポールGPでベッテルが優勝した場合、フェルナンド・アロンソが4位以下、ジェンソン・バトンとマーク・ウエーバーが共に3位以下なら、ベッテルが2度目のタイトルを手にしていた。だが、実際のレースではバトンが2位に入ったため、ベッテルのタイトル決定は次の日本GPへ持ち越しとなった。
エクレストンは、シーズンの早い段階でタイトルが決まることはミハエル・シューマッハーの時代に立ち戻るものだとの考えを明かした。ただ、彼によればシューマッハー時代と違ってファンは個々に繰り広げられる“非常にエキサイティングな”レースをまだ楽しめる状況にあるという。
「レースがどのように進むか見てみようじゃないか」と80歳のエクレストンがラ・スタンパにコメントしたとThe F1 Timesが伝えている。
「ベッテルとレッドブルがタイトル獲得を目前にしているが、多くのことがまだ起こるかもしれない」
エクレストンは、こうしたひとりのドライバーの独走がF1にとって良くないことかと聞かれると、次のように答えた。
「いや、そうしたことにはならない。人々はそれほどチャンピオンシップに興味を持っていないし、彼らはレース自体を好きだからね。私はとても興奮したし、楽しんだよ」
また、F1のボスは、ベッテルが2度目のチャンピオンを目前にしているからといって、2012年も成功する保証などなく、来年の一押しには他のドライバーを挙げている。
「来シーズン初め、私はアロンソがタイトルを獲ることに1ポンド賭けようじゃないか」