元F1チャンピオン、ジャック・ビルヌーブが、フェルナンド・アロンソ、セバスチャン・ベッテル、ジェンソン・バトンは賞賛しつつも、今のF1には戦士はほとんど存在しないと嘆いた。

 ビルヌーブは、CARTで成功を収めた後、F1に転向、わずか2年目の1997年に、ウイリアムズ・ルノーでタイトルを獲得した。ライバルのフェラーリのミハエル・シューマッハーは、タイトルのかかった最終戦でビルヌーブに接触、これがビルヌーブをリタイアさせるために故意に行われた行為であると判断され、ペナルティを受けている。
 ビルヌーブはウイリアムズからBARなどで走った後、BMWに所属していた2006年のシーズン途中でF1から去った。
 タイトルを争っていた当時、ビルヌーブとシューマッハーが仲が悪かったのはよく知られていることだった。ビルヌーブは、それに比べて2008年にタイトルを争ったルイス・ハミルトンとフェリペ・マッサはおとなしすぎると評している。

「F1で問題なのは、もはや戦士がいないことだ」とビルヌーブはドイツのスポート・ビルト誌に対してコメントしている。
「アロンソはそうだが、他に誰がいる? 今のドライバーは、PR担当から許可が出たこと以外は何も言わなくなっている。もはや戦いは存在しない」
「僕はそれを去年知った。マッサはハミルトンとタイトルを争っていた。だがふたりが互いに憎みあうほどに勝利を望んでいたような印象は受けなかった。僕とミハエル・シューマッハー、あるいはエディー・アーバインとは全く違う」

 ただし、ビルヌーブは、ドライバーとしての才能を持ち、コース外での態度も好ましい人物として、アロンソ以外にセバスチャン・ベッテルを挙げ、ジェンソン・バトンのパフォーマンスも賞賛している。バトンとは2003年BARホンダでチームメイトだったが、当時のふたりの関係はあまり良好ではなかった。
「彼(ベッテル)のことは個人的には知らないが、見た限りでは好きだね。彼は他とは違って、インタビューで面白い答えをする。速さがあるし、頭もとてもいいようだ。人は何をやっていようと常に自分自身でいなければならないと僕は考えている。でも今のドライバーたちについては、それは必ずしも当てはまらないようだ」
「1992年、日本のF3で走っていた時、インディカーからオファーがきたんだ。でもヘルメットのデザインをスポンサーカラーに変えなければならないと言われた。僕は“では忘れてくれ。僕はここに残る”と言った。誰もがあきれていたが、僕は気にしなかった。その2年後、結局僕はインディカーに行った。自分自身のヘルメットのままでね!」
「(バトンは)一切ミスをしない。ルイス・ハミルトンは選手権で勝っていてもミスをする。僕は精神的にはジェンソンの方がルイスより強いと思う。プレッシャーをうまくコントロールできるという意味でね」
「彼(バトン)については嬉しく思っているよ。でも僕にとってあのチームは過去のネガティブな部分でもあるんだ。たくさんの僕の金がまだあそこにあるように感じてしまう。1999年、当時の僕のマネージャー、クレイグ・ポロックがあのチームを(BARとして)立ち上げた。その時僕も資金を出している。BARからホンダとなり、今はそのチームはブラウンとなっている」

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