ピレリは、イギリスGPのタイヤバーストに関して調査を行った結果、トラブルの原因はチームのタイヤの使い方にあり、適切なタイヤの使い方をしていれば現在のタイヤに全く危険はないと主張した。

 イギリスGP決勝中、ルイス・ハミルトン、フェリペ・マッサ、ジャン-エリック・ベルニュ、セルジオ・ペレスのタイヤがバースト、他にも数人のドライバーにタイヤのトラブルが発生した。

 安全性への懸念から、トラブルの原因を調査し、早急な対策がとられることが求められた。ピレリは、調査の結果、トラブルはいくつかの要因が組み合わさったことで起き、その要因とは、リヤタイヤを左右逆につけること、タイヤの内圧を低く設定すること、極端なキャンバーをつけること、シルバーストンの高い縁石に乗ることであると発表した。

 トラブルが起きたマシンの中には、リヤタイヤが左右逆に装着された状態が見られたとピレリは述べている。今年のタイヤは構造が左右均等ではなく、サイドウォールが内側外側のそれぞれの負荷に対応するようデザインされており、外側のサイドウォールはシルバーストンの高速コーナーや縁石に耐えられるよう作られていたということだ。

 ピレリは、2013年のタイヤは適切に使用されればドライバーの安全を脅かすものではないと主張し、問題再発を防ぐため、レース中、リアルタイムのタイヤデータをピレリのエンジニアたちに提供することが義務付けられることを求め、また、FIAが内圧とキャンバーを制限することを強く望んでいる。

 ピレリのモータースポーツディレクター、ポール・ヘンベリーは次のように述べている。
「シルバーストンでの出来事は全く予期せぬことであり、このようなことが起きたのはピレリのモータースポーツの100年以上の歴史の中で初めてである」
「この出来事に我々は非常に動揺した。今回の問題によって、我々がすでに提案していた変更の緊急性が強調され、この変更はドイツの金曜フリープラクティスに導入される」
「FIA、FOM、チーム、ドライバーたちが、問題の早急な解決法を見つけることを希望していることに感謝している」
「特に、FIAと共に用意する、タイヤ開発により適した冬季テストの開催、シーズン中テスト開催の可能性は、安全性およびパフォーマンスを向上させ、タイヤへの理解に役立つだろう」

 ヘンベリーは、チームが適切なタイヤの使い方をすれば、安全性に問題はないと確信している。
「2013年用のタイヤは、正しい方法で使用されれば完全に安全であるという事実を改めて強調したい」
「しかしながらシルバーストンで起きた出来事によって、我々はタイヤの正しい使用と開発を維持するため、リアルタイムでのタイヤデータへの完全なるアクセスを求めるに至った」
「規則変更を待つ間、比較的管理しやすいタイヤを導入する」

 ピレリは、ドイツGPの週末には、カナダGPでテストしたケブラーベルトのリヤタイヤを持ち込む。
 ハンガリー以降は、2012年のコンストラクションと2013年のコンパウンドを組み合わせた、全く新しいタイヤが導入される。
 この新タイヤはハンガリーの前の週にシルバーストンで行われるテストに持ち込まれ、レースドライバーたちがこれを走らせる。

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