フェラーリは1日、2013年型マシンの『F138』を正式発表した。
フェラーリ59代目のF1マシン『F138』は、2013年とV8エンジン最後のシーズンにちなんで命名された今季注目マシンのひとつ。現地時間10時30分(日本時間18時30分)から、イタリア・マラネロのフェラーリ本部で行われた新車発表会の模様は、チームのオフィシャルサイトを通じて全世界にライブ配信された。
公開された『F138』は、今年もフェラーリ伝統カラーの深紅に包まれ、主要スポンサーのShellやサンタンデール銀行のロゴをまとってその姿を披露。マシンは、昨年のハイライズモノコックを継承しつつも、ノーズは段差をつけることなく前方へと向かい、先端が若干垂れ下がったかたち。前後に長いウイングステーも重なりノーズ全体の重量感が増した印象を受ける。
また、昨年フェラーリ自らが復活させたフロントのプルロッドサスペンションは今年も採用。リヤのエキゾーストも昨年のトレンドとなったコアンダエフェクトブローシステムが見て取れる。
カラーリングは、マシン全体を通して下部に白いラインが追加され、モノコック上面にもイタリア国旗の3色カラーが加わるなど、例年にも増してアクセントが散りばめらている。
2012年は、不評の段差ノーズとフロントのプルロッド化でライバルを驚かせたものの、シーズンを通して最速マシンの称号を得ることはできず、アロンソが3点差ながらタイトルには届かず。コンストラクターズ選手権では王者レッドブルに大差で敗れさった。
だが今季は、この『F138』とフェラーリでの初戴冠に燃えるエースのアロンソ、昨年後半に復調を強く印象づけたマッサという強力なコンビで、2007年以来のドライバーズ選手権と08年以来のコンストラクターズ選手権制覇を狙う。