フェラーリのチームプリンシパル、ステファノ・ドメニカリは、フェリペ・マッサの将来についてまだ決断を下す時期ではないと述べ、コンストラクターズタイトルを獲得するため、マッサにはフェルナンド・アロンソと同レベルのパフォーマンスを期待しているとコメントした。
マッサは2010年は目だった活躍ができず、新チームメイトのアロンソにおよばず、アロンソがランキング2位だったのに対し、マッサは100ポイント以上の差で6位にとどまった。
そのため、マッサは2012年末までフェラーリと契約を結んでいるにもかかわらず、それ以前にチームを出る可能性もあるのではないかとの推測もなされている。
ドメニカリは、ふたりのドライバーについて、次のようにコメントしたと、フェラーリ公式サイトは伝えている。
「フェルナンドは、特にシーズン後半、並外れた才能を持っていることを示した。しかしそれは驚くようなことではない。我々はこのパフォーマンスをベースラインに、今シーズンをスタートする。彼があっという間にチームに溶け込んだことは、非常に喜ぶべきことだ。それによってもたらされたものは非常に貴重なものだった」
「フェリペは難しいシーズンを送った。しかし彼は正しいやり方で挽回する術を心得ていると、私は確信している。彼にはそれができる能力がある。彼にはしばしばプレッシャーがかかることがあったが、そういう状況の中で彼は大勢の人々が驚くような形で結果を出してきた。彼は完全なるプロであり、我々のもとで成長してきた。我々は彼を信頼している。彼はモチベーションを最大限に高めてくるだろう」
「我々は勝つ力のある強力なドライバーをふたり揃えたい。両方のタイトルを獲ろうとするなら、それが必要なのだ。毎年そうだが、シーズンの最初には序列はない。それはコース上の結果で決まる」
一方、12日、現在行われているイベントWrooomでの記者会見で、メディアからマッサの将来について聞かれたドメニカリは、マッサが2012年末までの契約を全うするのは確実であるとの保証は行わなかったと、The Telegraphが伝えている。
2010年のようなシーズンが今年も繰り返された場合マッサを放出するかと聞かれたドメニカリは次のように答えたという。
「シーズンの初めに何かを言うのは正しいことではない。ふたりの力が接近し、彼がフェルナンドと同じぐらいの力を示し、あるいはもっと速いところを示すことを期待している。コンストラクターズタイトルを獲得するには、強力なドライバーがふたり必要だ」
マッサは昨年の不調の理由のひとつはブリヂストンタイヤとの相性の悪さだと説明しているが、今年はピレリタイヤに変更される。ドメニカリは、マッサは今年はベストの状態に戻るだろうと述べた上で、次のように語った。
「1戦ごとに状況を分析する必要がある」とドメニカリ。
「昨年5月の状況とアブダビの状況を見ると、かなり異なっている。だから(マッサの将来について)今は決定しない。まずはシーズンがどのように進んでいくかを見ていかなければならない」