フェラーリは、F1チーム協会のFOTA(フォーミュラワン・チームズ・アソシエイション)からの離脱を正式に認める声明を発表した。
FOTAからの離脱を報じられたフェラーリとレッドブルは、当初コメントを控えていたが、フェラーリは2日付けで離脱を認める声明を発表。特定の問題における“行き詰まり”が離脱の鍵になったとしている。
「難しい決定であり、多くの検討がなされた」と彼らは声明にそう記している。
「この協会が組織されることになった核心部分の問題について討議し、現状や行き詰まった状態を分析した結果、やむなくこうした決定を下すことになった。フェラーリとルカ・ディ・モンテゼモロがこの問題を主導的に進めてきたのは事実であり、マラネロのトップが2009年末までFOTAのトップを務めていたのは、だたの偶然ではない」
「協会はここ数年で大きな業績をあげてきた。FIAと共にコスト削減を集中的に進め、大きなチームだけでなく小規模チームにとっても重要かつ有益なものをもたらした。フェラーリはFOTAの設立以前からこの分野の最前線に立っており、今後もこのスポーツを長期的に持続させることを保証するため、これまでの歩みを進めていくつもりだ」
「今のマーティン・ウィットマーシュ会長は公益のために様々な間と合意を得ようと、素晴らしい働きをしてきた。しかし現状は、FOTAの経過が自然なものへと変化してきているため、新たな推進力を得ることが必要になったと考えている」
F1のリソース制限協定をめぐる最近の対立はFOTAの課題を浮き彫りにしたが、フェラーリは今後もコスト制限を監視、体制を整えることに強い意欲を持っていると主張。そのためフェラーリは、マクラーレン、メルセデスGP、そしてレッドブルとRRA(リソース制限協定)に関する意見の相違を調整するため、今後2週間以内に会談の席を設けることを明らかにしている。
「フェラーリはコスト削減を目的に、現在のRRAをより効果的で効率的に運営するよう他のチームとともに動き続ける。そして、それらを空力のような重要なエリアで厳しく改善するほか、テストなどの面でもバランスをとり、さらには現在カバーされていないエンジン面にもそれらを拡大させるつもりだ」
「現在F1は、実世界と同じようにデリケートな期間を過ごしている。フェラーリは、モータースポーツの技術が最高水準であることを示すこのスポーツの将来のため、すべての関係者と作業を共にしたいと考えている」
「我々は、実際にF1が高度で技術的な研究のための実験台である状況へと戻らなければならないし、それらの結果が一般車に反映されるべきだろう」
「さらに、このスポーツが一般大衆によりフレンドリーでアクセスしやすいものでなければならないことを忘れてはいけない。実際、どんなトレーニングも行うことができない唯一のプロスポーツであってはならない」
「観客やスポンサーと接触する多くの機会を提供するだけでなく、特に経験の少ない若いドライバーやチームが十分に準備できるよう、テストの日数も増やされなければならない」